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少年が、軍の研究者だった父の形見である「ドラゴン」と呼ばれる人型戦闘兵器に乗り込んで戦争へと身を投じていくRPG。SFチックな設定・デザインが魅力的。
子供の頃ファミマガで記事を見かけて、ど~してもやりたい、けど見るからにUIが不親切そうだしメタルマックス2優先で問題あるまい……で保留してるうちに聖剣2やらロマサガ2やら発売されちゃって、でも心の隅にずっと残り続けてたソフト。
ようやく念願叶ってプレイできたわけだけど、まあいい点が10あれば問題も10あるような出来。人に勧めるのは勇気がいるけど俺は好きだぜ的な。まあ今更やろうって人もいないだろうけども。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
まずは問題点から。
1.クソみたいなUI
小学生の時点でUIの出来がゲーム会社の出来だという極端な思想を持っていた(ファミマガ編集部に「もっとメニュー画面の写真を掲載してほしい」とかハガキを送るレベル)ので、このゲームのUIにはマジで閉口。
例えばアイテムを使う場合、キャラを選ぶ→アイテム・装備・ステータスの下位メニューのうちアイテムを選択→使うアイテムを選ぶ→使う相手を選ぶ
というフローになるんだけど、アイテムはドラクエ式の個人所有じゃなく共有バックパックのものを使う形式だから、最初にキャラを選ぶ理由が無い。ステータスを見ようと思ったら、メニュー画面に表示されてることもなく、カーソルを合わせるだけで表示されたりもせず、一人一人覗く必要がある。さらに装備を外す事ができず、ほかの装備と入れ替える形でしかバックパックに戻せない。ついでに攻撃力や防御力の増減は数値で表示されないし、ステータスの項目は説明書にも記載がない。多分DPが防御力だと思うんだけど……。
アイテムの効果説明が一切無いのもどうかしてる。武器は攻撃範囲や射程(そもそも射程に関しても説明書に記載無し)、命中率や攻撃速度、属性が決まってるのに分からない。消費アイテムの効果も分からなければバリアっぽいアイテムの効果も分からない。付けても上述のDPは変化しないし……。
2.アホみたいなバランス
基本的にきちんと装備を整えれば、こちらのHPが400とかなのに敵から食らうダメージは1~4くらいなのでオートでもまず死なない。ただ味方の攻撃の命中率は武器にもよるけどおそらく50~80%。RPGでこの命中率はかなりストレスが溜まる。
ついでにこのゲーム、一切の例外なく敵の先制攻撃からはじまるのもフラストレーション。敵は弱いけど戦闘は長引きやすいうえに向こうは必ず先制してこっちを削ってくるという……。
基本的にオートで全て片付くものの、ラスダンの敵編成に一つだけ例外がある。
味方全体にダメージ+スタンを撒いてくる敵×3、一発でこっちのHPの1/3を削ってくる敵×2というもので、出会ったが最後、本当に何も出来ずに全滅する。
エンカウント率が高めで不安定なのも快適にプレイできない要素で、同じフロアで10秒くらいエンカウントせず動き回れたかと思えば1歩エンカが3回続いたりする。
3.複雑なダンジョン
ゲームのダンジョンってツリー構造してるものが多くって、分かれ道があったら片方を選んで、行き止まりだったら戻ってもう片方を……で突破できるものが多いイメージだけどダンザルブは違う。行き止まりが殆ど無くて、外れルートが別の外れルートに繋がってるもんだから、どこかで間違いに気づかないとぐるぐる回り続けることになる。しかもダンジョンそのものが広めなうえ似たような構造が多い。さらに追い打ちをかけるように高いエンカウント率と、戦闘終了後マップに復帰したとき、戦闘突入時の向きに関係なくPCが正面向きになっていること。ああ、どっちに向かってたんだっけ……という状態が頻発。あまりにも酷いもんだから紙とペンでマッピングしながらプレイしたよ。2DのRPGなのに……。
4.ドロップ品の仕様
敵がアイテムを落としても1~6個の罠を解除できなければ手に入らない。そして罠を外せるかどうかは完全ランダム……と思ったらなんかBGMに合わせてタイミングよく押せばOK!らしい。スロットで目押しできないマンなので最後までタイミングは掴めませんでした。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
問題点というか愚痴はここまで。ここからは良かった点を挙げていこう。
1.BGMがいい
迷いまくるフィールドも虚無が支配する戦闘も、これでお釣りが来るレベルで高水準。タイトル画面の段階でもう優勝しそうなカッコよさ。イベントもキチンと泣けたり燃えてきたり……本当にいいんですよ。
2.アニメ的な構成がいい
MISSION1「初めての任務」
MISSION2「死守せよ!レッドドラゴン」
MISSION3「クラフト鉱山に潜むもの」
MISSION4「クランド鉄橋攻防戦」
MISSION5「クリシュナ救出」
MISSION6「迷いの森、ロムゾ」
MISSION7「レイチェル研究所の謎」
MISSION8「雪原の激闘」
MISSION9「強襲!ラーナーブラフ隊」
MISSION10「盗賊ビンセント、登場」
MISSION11「壮絶!カバルスキー」
MISSION12「悲しみを乗り越えて」
MISSION13「アマンダの罠」
MISSION14「レイチェル研究所の秘密」
MISSION15「そして……」
各章のはじめにミッションタイトルが表示されて、基地のシーンに。中央のディスプレイに長官が映し出され、状況説明ののち、「ダンザルブ隊、出動!」で母艦アースシェイカーの発進シークエンスへ、という一連の流れを毎回やる。タイトルを見れば分かるとおりコッテコテのロボットアニメらしい展開、演出が盛り沢山。
2話では主人公の父親が遺した新兵器「ドラゴン」の輸送中に敵の猛攻を受けピンチになるところ、主人公が乗り込んでギリギリのところで起動に成功し、敵を粉砕するというエヴァを彷彿とさせる展開(ガイナックスが制作に関わってる。1993の作品なのでエヴァの2年前)。
序盤は毎回仲間が増え、中盤は五将星と呼ばれる敵軍の幹部が毎回襲ってきて(これも鉄板展開だけど、敵が基地内部の会議で「次は私が行こう」とか「ヤツのような小者では……」とか言ってくれる。ベタな展開で嬉しい)、終盤は14人まで増えた味方が次々と雑に死んで半減する。
ゲームをプレイしてるのに、まるで80年代の「よくある(けどどこにもない)」ロボットアニメを見てるような満足感がある。
3.シナリオがいい
ネタバレしちゃうと、トゥルーマン・ショー。舞台は小さい島で、忘れたい過去を抱えた者たちが集められ、記憶を消された上で2つの陣営に分かれて戦っている。黒幕は司令長官として両陣営に対して指示を出し、終わるともない戦争を続けさせている。
主人公(とヒロインと、敵軍のライバルキャラ)は人間兵器となるべくして生み出されたデザインドベイビーで、その有用性を示し、さらなる覚醒を促すため部隊に配属される。
そして彼らの戦いは全世界中継され、その収益で黒幕が潤い、さらなる人間兵器の実験と開発を……。
というもの。TVアニメ的な展開は全部伏線だったんだと知って唸る。さらにEDでは主人公が第四の壁を超えてこちらに語りかけてくる。
リアルタイムでプレイしてたら影響受けたんだろうな……としみじみ思った。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
このゲーム、パッケージ詐欺が凄い。
一番左のメガネ:ライバル
隣のバラ男:キザなイケメンでたびたび主人公につっかかる。途中で死ぬ。
隣の青髪:バラ男に一目惚れして味方に寝返るヤンデレ
銃を構える主人公
主人公の右上:ヒロイン(目立たない)
赤髪の女:バラ男の元恋人で敵の幹部
右下のバンダナ:味方だけどほぼモブ
ほかはともかく、青髪の少女と右下のキャラはどうにかならんかったのか。
子供の頃ファミマガで記事を見かけて、ど~してもやりたい、けど見るからにUIが不親切そうだしメタルマックス2優先で問題あるまい……で保留してるうちに聖剣2やらロマサガ2やら発売されちゃって、でも心の隅にずっと残り続けてたソフト。
ようやく念願叶ってプレイできたわけだけど、まあいい点が10あれば問題も10あるような出来。人に勧めるのは勇気がいるけど俺は好きだぜ的な。まあ今更やろうって人もいないだろうけども。
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まずは問題点から。
1.クソみたいなUI
小学生の時点でUIの出来がゲーム会社の出来だという極端な思想を持っていた(ファミマガ編集部に「もっとメニュー画面の写真を掲載してほしい」とかハガキを送るレベル)ので、このゲームのUIにはマジで閉口。
例えばアイテムを使う場合、キャラを選ぶ→アイテム・装備・ステータスの下位メニューのうちアイテムを選択→使うアイテムを選ぶ→使う相手を選ぶ
というフローになるんだけど、アイテムはドラクエ式の個人所有じゃなく共有バックパックのものを使う形式だから、最初にキャラを選ぶ理由が無い。ステータスを見ようと思ったら、メニュー画面に表示されてることもなく、カーソルを合わせるだけで表示されたりもせず、一人一人覗く必要がある。さらに装備を外す事ができず、ほかの装備と入れ替える形でしかバックパックに戻せない。ついでに攻撃力や防御力の増減は数値で表示されないし、ステータスの項目は説明書にも記載がない。多分DPが防御力だと思うんだけど……。
アイテムの効果説明が一切無いのもどうかしてる。武器は攻撃範囲や射程(そもそも射程に関しても説明書に記載無し)、命中率や攻撃速度、属性が決まってるのに分からない。消費アイテムの効果も分からなければバリアっぽいアイテムの効果も分からない。付けても上述のDPは変化しないし……。
2.アホみたいなバランス
基本的にきちんと装備を整えれば、こちらのHPが400とかなのに敵から食らうダメージは1~4くらいなのでオートでもまず死なない。ただ味方の攻撃の命中率は武器にもよるけどおそらく50~80%。RPGでこの命中率はかなりストレスが溜まる。
ついでにこのゲーム、一切の例外なく敵の先制攻撃からはじまるのもフラストレーション。敵は弱いけど戦闘は長引きやすいうえに向こうは必ず先制してこっちを削ってくるという……。
基本的にオートで全て片付くものの、ラスダンの敵編成に一つだけ例外がある。
味方全体にダメージ+スタンを撒いてくる敵×3、一発でこっちのHPの1/3を削ってくる敵×2というもので、出会ったが最後、本当に何も出来ずに全滅する。
エンカウント率が高めで不安定なのも快適にプレイできない要素で、同じフロアで10秒くらいエンカウントせず動き回れたかと思えば1歩エンカが3回続いたりする。
3.複雑なダンジョン
ゲームのダンジョンってツリー構造してるものが多くって、分かれ道があったら片方を選んで、行き止まりだったら戻ってもう片方を……で突破できるものが多いイメージだけどダンザルブは違う。行き止まりが殆ど無くて、外れルートが別の外れルートに繋がってるもんだから、どこかで間違いに気づかないとぐるぐる回り続けることになる。しかもダンジョンそのものが広めなうえ似たような構造が多い。さらに追い打ちをかけるように高いエンカウント率と、戦闘終了後マップに復帰したとき、戦闘突入時の向きに関係なくPCが正面向きになっていること。ああ、どっちに向かってたんだっけ……という状態が頻発。あまりにも酷いもんだから紙とペンでマッピングしながらプレイしたよ。2DのRPGなのに……。
4.ドロップ品の仕様
敵がアイテムを落としても1~6個の罠を解除できなければ手に入らない。そして罠を外せるかどうかは完全ランダム……と思ったらなんかBGMに合わせてタイミングよく押せばOK!らしい。スロットで目押しできないマンなので最後までタイミングは掴めませんでした。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
問題点というか愚痴はここまで。ここからは良かった点を挙げていこう。
1.BGMがいい
迷いまくるフィールドも虚無が支配する戦闘も、これでお釣りが来るレベルで高水準。タイトル画面の段階でもう優勝しそうなカッコよさ。イベントもキチンと泣けたり燃えてきたり……本当にいいんですよ。
2.アニメ的な構成がいい
MISSION1「初めての任務」
MISSION2「死守せよ!レッドドラゴン」
MISSION3「クラフト鉱山に潜むもの」
MISSION4「クランド鉄橋攻防戦」
MISSION5「クリシュナ救出」
MISSION6「迷いの森、ロムゾ」
MISSION7「レイチェル研究所の謎」
MISSION8「雪原の激闘」
MISSION9「強襲!ラーナーブラフ隊」
MISSION10「盗賊ビンセント、登場」
MISSION11「壮絶!カバルスキー」
MISSION12「悲しみを乗り越えて」
MISSION13「アマンダの罠」
MISSION14「レイチェル研究所の秘密」
MISSION15「そして……」
各章のはじめにミッションタイトルが表示されて、基地のシーンに。中央のディスプレイに長官が映し出され、状況説明ののち、「ダンザルブ隊、出動!」で母艦アースシェイカーの発進シークエンスへ、という一連の流れを毎回やる。タイトルを見れば分かるとおりコッテコテのロボットアニメらしい展開、演出が盛り沢山。
2話では主人公の父親が遺した新兵器「ドラゴン」の輸送中に敵の猛攻を受けピンチになるところ、主人公が乗り込んでギリギリのところで起動に成功し、敵を粉砕するというエヴァを彷彿とさせる展開(ガイナックスが制作に関わってる。1993の作品なのでエヴァの2年前)。
序盤は毎回仲間が増え、中盤は五将星と呼ばれる敵軍の幹部が毎回襲ってきて(これも鉄板展開だけど、敵が基地内部の会議で「次は私が行こう」とか「ヤツのような小者では……」とか言ってくれる。ベタな展開で嬉しい)、終盤は14人まで増えた味方が次々と雑に死んで半減する。
ゲームをプレイしてるのに、まるで80年代の「よくある(けどどこにもない)」ロボットアニメを見てるような満足感がある。
3.シナリオがいい
ネタバレしちゃうと、トゥルーマン・ショー。舞台は小さい島で、忘れたい過去を抱えた者たちが集められ、記憶を消された上で2つの陣営に分かれて戦っている。黒幕は司令長官として両陣営に対して指示を出し、終わるともない戦争を続けさせている。
主人公(とヒロインと、敵軍のライバルキャラ)は人間兵器となるべくして生み出されたデザインドベイビーで、その有用性を示し、さらなる覚醒を促すため部隊に配属される。
そして彼らの戦いは全世界中継され、その収益で黒幕が潤い、さらなる人間兵器の実験と開発を……。
というもの。TVアニメ的な展開は全部伏線だったんだと知って唸る。さらにEDでは主人公が第四の壁を超えてこちらに語りかけてくる。
リアルタイムでプレイしてたら影響受けたんだろうな……としみじみ思った。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
このゲーム、パッケージ詐欺が凄い。
一番左のメガネ:ライバル
隣のバラ男:キザなイケメンでたびたび主人公につっかかる。途中で死ぬ。
隣の青髪:バラ男に一目惚れして味方に寝返るヤンデレ
銃を構える主人公
主人公の右上:ヒロイン(目立たない)
赤髪の女:バラ男の元恋人で敵の幹部
右下のバンダナ:味方だけどほぼモブ
ほかはともかく、青髪の少女と右下のキャラはどうにかならんかったのか。
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