超・殺人事件―推理作家の苦悩
2004年10月12日 読書 コメント (1)
ISBN:4101395225 文庫 東野 圭吾 新潮社 2004/04 ¥460
派手な表紙が気になって買ってみた、売れっ子作家・東野圭吾の短編集。短編といってもテーマは一貫しており、ズバリ「作家・編集者・読者」と言う文学界に関わる3つのファクターが氏特有のシニカルかつ練りこまれた構成によって独自の世界観を構築している。
かしこまった書き方は疲れる上に何が言いたいか分からなくなるね。ぶっちゃけお勧めです。別に殺人事件がおきるわけじゃないけど、推理小説ではないけど、ミステリ。「世にも奇妙な物語」が好きなら即買いでしょ。弟の話によるとドラマ化された短編もあるらしいし。
個人的には表題ページからしてトリックが仕掛けられている超理系殺人事件がお勧め。だけどどの話も本当に面白くて、久しぶりに本を読んで心の底から笑った気分。
東野圭吾の小説は「大作」ってイメージが自分の中で先行してて手に取りづらいけど、前に読んだ「ある閉ざされた雪の山荘で」(タイトルからして氏の斜に構えた性格が窺えて良い)も本人が「つまらない」と批判的な新本格に、真っ向から同じ切り口で挑んだ一冊だった。こっちも「そして誰もいなくなった」が好きな人は読むべし。幅広い作風がセールスポイントらしいから他の著書も機会があったら是非読みたい。
個人的に短く纏まった短編が好きっていう嗜好もあるだろうけど、安孫子武丸の「たけまる文庫 謎の巻」もお勧め。何より両氏は最近流行りのもって回った言い回しが無く、スラスラ読めるのが特長。伝記ブームなのかミステリ自体がキャラクター小説化しつつあるのか、人物を必要以上に描写しようとするあまり、構成がむやみに複雑になったりテンポが悪くなったりする本が多い中で、いい意味で「人物の記号化」に成功していると思う。そんな自分は今度星新一の短編集を読もうかどうか考えてます。
最後に…この日記をショヒョックスが代筆していない保証なんてどこにも無いと言うことをお忘れなく。
派手な表紙が気になって買ってみた、売れっ子作家・東野圭吾の短編集。短編といってもテーマは一貫しており、ズバリ「作家・編集者・読者」と言う文学界に関わる3つのファクターが氏特有のシニカルかつ練りこまれた構成によって独自の世界観を構築している。
かしこまった書き方は疲れる上に何が言いたいか分からなくなるね。ぶっちゃけお勧めです。別に殺人事件がおきるわけじゃないけど、推理小説ではないけど、ミステリ。「世にも奇妙な物語」が好きなら即買いでしょ。弟の話によるとドラマ化された短編もあるらしいし。
個人的には表題ページからしてトリックが仕掛けられている超理系殺人事件がお勧め。だけどどの話も本当に面白くて、久しぶりに本を読んで心の底から笑った気分。
東野圭吾の小説は「大作」ってイメージが自分の中で先行してて手に取りづらいけど、前に読んだ「ある閉ざされた雪の山荘で」(タイトルからして氏の斜に構えた性格が窺えて良い)も本人が「つまらない」と批判的な新本格に、真っ向から同じ切り口で挑んだ一冊だった。こっちも「そして誰もいなくなった」が好きな人は読むべし。幅広い作風がセールスポイントらしいから他の著書も機会があったら是非読みたい。
個人的に短く纏まった短編が好きっていう嗜好もあるだろうけど、安孫子武丸の「たけまる文庫 謎の巻」もお勧め。何より両氏は最近流行りのもって回った言い回しが無く、スラスラ読めるのが特長。伝記ブームなのかミステリ自体がキャラクター小説化しつつあるのか、人物を必要以上に描写しようとするあまり、構成がむやみに複雑になったりテンポが悪くなったりする本が多い中で、いい意味で「人物の記号化」に成功していると思う。そんな自分は今度星新一の短編集を読もうかどうか考えてます。
最後に…この日記をショヒョックスが代筆していない保証なんてどこにも無いと言うことをお忘れなく。
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