To Heart

2004年11月16日
すげえ。矢崎が主人公について書き忘れてる。補足しなきゃ。

To Heart
主人公「浩之ちゃん・ヒロユキちゃん」

俺の中でTo heartは今までに無い、それからも殆ど無かったキャラ属性を構築した(あまりにも存在感がありすぎて他メーカーが敬遠したんだろうが「○○ってモロ志保のパクリじゃん」とか言われたく無いだろうし)って位置づけ。あかりは「幼馴染」って結構大人しめな設定だけど、「魔女先輩」だとか「ドジメイドロボ(meみたいだね)」とか「強気眼鏡関西委員長」とか、いろいろ詰め込み臭が漂う。「蛸のマリネ地中海風」みたいな感じか。

To Heartがその後の業界に残した遺産の中でも重要なのはやっぱり浩之ちゃんだと思うんだ。それまで「恋愛ADV」の主人公像は「同級生型」か「F&C型」しかなかったわけだけど(乱暴な分類です。ただし、To Heart以前は所謂陵辱ゲーム全盛で、「実用性が無い」純愛ものは人気薄だったのでこの位しか代表メーカー、代表作が無かったことは個人的に断言しておきたい)、そこに「LEAF型」とも言える新しいタイプを確立したのは大したもの。

良い子悪い子普通の子で言えば「普通の子」を業界に持ってきたわけだぁね。ああごめん、プレイした人なら分かるだろうけど浩之ちゃんは「普通」といいながらも何でもこなす完璧超人ですね。でもDQNなエルフと優等生なF&Cには無い遊び心があったのよ。

「確固たる個人を確立しつつも感情移入を許し得る主人公」って点でも特異だよね。砕いて言うと「CGで目があっても全然OK」な主人公。今でも主人公にプレイヤーが感情移入しやすいように「目」を描かないゲームは多いけど、リーフは常にガチだよね。そこは評価してもいい。目の無い主人公嫌いなんです。生きてる気がしないから。どうせお話なんだから、主人公も登場人物の一人として描ききって下さい>各メーカー。そこ行くとアリスソフトも非常にガチです。ブラボー。

あとTo heartが受けた理由として考えられるのはあれがファンタジーだから、かな。それまでの学園ものでメイドロボが出てくるものは無い。もちろん先輩が黒魔法にはまってたりもしないし、後輩は超能力を行使しない。推測だけどそんなことしたら「リアルさ」が無くなるって思ってたんじゃないかな。

でもTo Heartはそれを引っくり返した。この世界ではない他の世界にプレイヤーを導き、居心地良く楽しませる。どうせ虚構ならやっちゃえ、って尖らせた結果がいい方に転がった、と。これについては後続の各メーカーがファンタジー設定で受けてることからも正解だったってのは証明できるやね。Keyしかりダ・カーポしかり。まあファンタジー世界なら超常的な運命論で主人公とヒロインを結び付けやすくなるので脚本家は喜ぶだろうなあ。どんな奇跡も「ファンタジーですから」って(笑)で済ませられるし、簡単にお涙頂戴も創れるし、まったく良く出来た設定ですよ。

話がずいぶんTo Heartからずれたけどそれ本体はもはや説明不要だし、説明しようがないよなあ。もはや概念存在になりつつある感さえ漂う。好きなキャラとか俺は書いても仕方ないでしょ。EDは志保と委員長が白眉だと思う。むしろこの二人のシナリオの出来が良すぎて他は覚えてない。マルチのEDはテーマ曲のかけ方上手いよね。GJ演出。あかり相手に勃たないのは思い切った展開だったね。このくらい。

アニメは今やってるのどうでもいいから、第一期のDVD欲しいなあ。

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