「おばあちゃんは言っていた」
2007年1月21日 アニメ・マンガ
仮面ライダーカブト、一年間お疲れ様でした。
以下感想。長くなるよ。
・最終話、「世の中に、覚えておかなければならない名前はただ一つ」なのに、今まで散々「俺様最強、俺様カックイー」だったのに、突然「生きとし生けるもの全ては平等だ、人間もネイティブも関係ない」とか言い出す天道。正直この台詞の流れでカブトの評価は底辺に達した。
一年間かけてカブトが伝えたかったのはなんだったのか。「平等」ならアプローチの仕方が幾らでもあるだろうに、優等生がその他大勢に向かって「僕らはみんな一緒、通知表とか気にするなよ」って言ってる様なもんだ。
最終話では冒頭の田所さん、三島から次々と「己の道を真っ直ぐに」というキーワードが飛び出してきたのにそれを体現してきた主人公の変わり身ぶりは、どうかなあ……って思わせるのに十分だったよ。
……と思ったけど、ずーっと「いいワームなんて居ないから死ね」で、生活に溶け込んでる連中さえ問答無用で殺してきた天道が、ひよりをきっかけに人間とワームの共存を考え始めて出した結論としての「平等」、なら理解は出来るね。勿論、納得いくかと言われたら到底しかねるが。
・最終回なのにキャストオフを省略、クロックアップもしない。どころか、パワーアップアイテムの能力さえ使わない、ってのはどうだろう。
予算の都合か、中盤以降めっきりクロックアップしなくなってたし、作劇の都合かキャストオフせずにいきなりライダーフォームで戦うこともしばしば。そして、「時を巻き戻す」という超絶アイテムとして鳴り物入りで登場したハイパーゼクターも有効利用は初登場の一回のみ。
そもそもカブトはパワーアップの仕方がとにかく下手で、「これを使え!→蚊がブンブン飛ぶだけ→お蔵入り」のゼクトマイザーをはじめとして、「説明も無しに突然、空から降ってきた」パーフェクトゼクターなんかは不評の塊。取り回しづらいごてごてしたデザイン・使用する事で強制的に他のライダーは変身解除(共闘・対決などが一切出来ない)・最強の技が10種もあるためにとりあえず毎週使わなければならない(バンダイ的な意味で)という制約……。
とにかく製作スタッフとバンダイのおもちゃ売り出し構想が恐ろしくかみ合わない作品だった。考えてみたら最初のアイテムたる変身ベルトからして、スタッフとバンダイの解釈が合わなくて、「クロックアップ」の音声はおもちゃから外されてるんだよね。
・ハイパーゼクター、パーフェクトゼクターは「未来から送られてきた兵器」らしいけど、最終決戦で折れたパーフェクトゼクターをどうやって直したのか。
ゼクトは解散してるし、そもそも未来兵器だし。
・三島の行動原理が意味不明
ワームを憎んでいるかと思えばウカワームと手を組み、ネイティブに嫌悪感を隠さないかと思えば根岸と手を組む。しかもワームと言う存在自体を見下しているかと思えばあっさり自分の肉体を怪物へと変貌させる。
そもそも最終話前でいきなり「俺は最強のネイティブになった」とか言って現れるラスボスのせいか、やっつけ感が強すぎる。脳内では何だかんだ言いながらも権力欲に取り付かれたキャラなんだな、と解釈したけど、だったらもっと伏線を張れと言いたい。
・地獄兄弟ほか、仲間の無意味さ
突然何の説明も無く現れて、ザビーを倒して去っていった矢車。そして矢車と手を組んだ影山。結局なんだったのか、って問いには「暴走スイッチ」をネイティブの目から隠すため、カブトをさり気なくフォローしてるのではって考察がなされてたけど、これは無理もいいとこ。
いや、一番綺麗な考えだってのは分かるけど、本編でまったく触れられてない上にフォローしてるようにはまったく見えないし。天道を倒すために何ものかから送り込まれたアンチライダーかとも思ったけど、そもそも誰がホッパーゼクターを渡したのかさえ分からない。何がしたいのかまったく謎でした。ギャグ要因?そうだろうなあ。
他には単体のエピソードの出来はいいけど、それらを全て消しても物語が成立するドレイクも大問題。第一「戦いに積極的でない」風間がどうやってドレイクグリップとマシンゼクトロンを調達したのか謎。これはもう登場時から粘着のように繰り返してるけど、無視しちゃ駄目なポイントだろ。
坊ちゃまはいいよ。ラストへ至る流れを作ったし、割と手放しで評価したい。
・中盤の天道の行動(説明無しでのゼクターの強奪)の正当化
「天の道を行く者」だからこそ天の道を外れた行動をとった際に何らかの反省があるのかと思ったら、無茶を詫びる事さえせずにハイパー化。
これじゃあ「俺が一番だからな!」って台詞の価値がジャイアンと同レベルに落ちても仕方ない。「ワームは皆殺しだ」から価値観が変わったときもそうだけど、天道は数少ない成長のシーンを一切描写されないから、ただの我侭なキャラに見えてしまう。
こんなところか、じゃないけど、終わった話を叩きすぎるのもどうかなって気がするからここで終了。ギャグのノリは好きだったし、スタイルはカッコよかったから。
むしろ期待してた電王はどうなんだろうね。個人的には不安がドンドン募ってきた。主に靖子のせいじゃなくてビジュアルで(役者も含め)。
一年間お疲れ様でした。トオフ終了。
以下感想。長くなるよ。
・最終話、「世の中に、覚えておかなければならない名前はただ一つ」なのに、今まで散々「俺様最強、俺様カックイー」だったのに、突然「生きとし生けるもの全ては平等だ、人間もネイティブも関係ない」とか言い出す天道。正直この台詞の流れでカブトの評価は底辺に達した。
一年間かけてカブトが伝えたかったのはなんだったのか。「平等」ならアプローチの仕方が幾らでもあるだろうに、優等生がその他大勢に向かって「僕らはみんな一緒、通知表とか気にするなよ」って言ってる様なもんだ。
最終話では冒頭の田所さん、三島から次々と「己の道を真っ直ぐに」というキーワードが飛び出してきたのにそれを体現してきた主人公の変わり身ぶりは、どうかなあ……って思わせるのに十分だったよ。
……と思ったけど、ずーっと「いいワームなんて居ないから死ね」で、生活に溶け込んでる連中さえ問答無用で殺してきた天道が、ひよりをきっかけに人間とワームの共存を考え始めて出した結論としての「平等」、なら理解は出来るね。勿論、納得いくかと言われたら到底しかねるが。
・最終回なのにキャストオフを省略、クロックアップもしない。どころか、パワーアップアイテムの能力さえ使わない、ってのはどうだろう。
予算の都合か、中盤以降めっきりクロックアップしなくなってたし、作劇の都合かキャストオフせずにいきなりライダーフォームで戦うこともしばしば。そして、「時を巻き戻す」という超絶アイテムとして鳴り物入りで登場したハイパーゼクターも有効利用は初登場の一回のみ。
そもそもカブトはパワーアップの仕方がとにかく下手で、「これを使え!→蚊がブンブン飛ぶだけ→お蔵入り」のゼクトマイザーをはじめとして、「説明も無しに突然、空から降ってきた」パーフェクトゼクターなんかは不評の塊。取り回しづらいごてごてしたデザイン・使用する事で強制的に他のライダーは変身解除(共闘・対決などが一切出来ない)・最強の技が10種もあるためにとりあえず毎週使わなければならない(バンダイ的な意味で)という制約……。
とにかく製作スタッフとバンダイのおもちゃ売り出し構想が恐ろしくかみ合わない作品だった。考えてみたら最初のアイテムたる変身ベルトからして、スタッフとバンダイの解釈が合わなくて、「クロックアップ」の音声はおもちゃから外されてるんだよね。
・ハイパーゼクター、パーフェクトゼクターは「未来から送られてきた兵器」らしいけど、最終決戦で折れたパーフェクトゼクターをどうやって直したのか。
ゼクトは解散してるし、そもそも未来兵器だし。
・三島の行動原理が意味不明
ワームを憎んでいるかと思えばウカワームと手を組み、ネイティブに嫌悪感を隠さないかと思えば根岸と手を組む。しかもワームと言う存在自体を見下しているかと思えばあっさり自分の肉体を怪物へと変貌させる。
そもそも最終話前でいきなり「俺は最強のネイティブになった」とか言って現れるラスボスのせいか、やっつけ感が強すぎる。脳内では何だかんだ言いながらも権力欲に取り付かれたキャラなんだな、と解釈したけど、だったらもっと伏線を張れと言いたい。
・地獄兄弟ほか、仲間の無意味さ
突然何の説明も無く現れて、ザビーを倒して去っていった矢車。そして矢車と手を組んだ影山。結局なんだったのか、って問いには「暴走スイッチ」をネイティブの目から隠すため、カブトをさり気なくフォローしてるのではって考察がなされてたけど、これは無理もいいとこ。
いや、一番綺麗な考えだってのは分かるけど、本編でまったく触れられてない上にフォローしてるようにはまったく見えないし。天道を倒すために何ものかから送り込まれたアンチライダーかとも思ったけど、そもそも誰がホッパーゼクターを渡したのかさえ分からない。何がしたいのかまったく謎でした。ギャグ要因?そうだろうなあ。
他には単体のエピソードの出来はいいけど、それらを全て消しても物語が成立するドレイクも大問題。第一「戦いに積極的でない」風間がどうやってドレイクグリップとマシンゼクトロンを調達したのか謎。これはもう登場時から粘着のように繰り返してるけど、無視しちゃ駄目なポイントだろ。
坊ちゃまはいいよ。ラストへ至る流れを作ったし、割と手放しで評価したい。
・中盤の天道の行動(説明無しでのゼクターの強奪)の正当化
「天の道を行く者」だからこそ天の道を外れた行動をとった際に何らかの反省があるのかと思ったら、無茶を詫びる事さえせずにハイパー化。
これじゃあ「俺が一番だからな!」って台詞の価値がジャイアンと同レベルに落ちても仕方ない。「ワームは皆殺しだ」から価値観が変わったときもそうだけど、天道は数少ない成長のシーンを一切描写されないから、ただの我侭なキャラに見えてしまう。
こんなところか、じゃないけど、終わった話を叩きすぎるのもどうかなって気がするからここで終了。ギャグのノリは好きだったし、スタイルはカッコよかったから。
むしろ期待してた電王はどうなんだろうね。個人的には不安がドンドン募ってきた。主に靖子のせいじゃなくてビジュアルで(役者も含め)。
一年間お疲れ様でした。トオフ終了。
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