週末は新潟での本拠地を決めるために現地入り。１日かけて１１件ほど物件を観て回った。
と言っても一番最初に入った店の対応が一番まともだったんで、はじめからほぼそこで確定だったんだけどね。経験も知識も豊富な店長さんが、こっちの条件に合わせて次々と物件を提案。メリットとデメリットをポンポン挙げてくれたから比較検討もしやすかった。そもそも、名刺くれたのこの人だけだしね。
２件目はいかにも現地の老舗不動産屋。案内してくれたおばちゃんが話し好きな人で、長岡の近況をだいぶ理解できたのはありがたかったけど、物言いが歯に衣着せなさすぎだし、こっちを根掘り葉掘り聞いてくるのもなあ。
「お兄ちゃん、新潟ははじめて？」
「いえ、母が長岡出身でして。僕も前に住んでたことがあるんですよ。ただずっと関東在住でしたからこんなに雪が積もってるのは初めて見ました」
嘘はイカンよ。俺は本当のことしか言ってない。
３件目は２年前に弟のアパート探しで尋ねた時に弟の仕事と収入を聴いて鼻で笑った爺の店。接客の何たるかを教えるために、わざわざスーツ着て嘘名刺まで用意してGO。まあ、平たく言うと冷やかしです。
そして入店すると出迎えてくれたのは忘れもしない禿頭。２年前に「ふぅん、介護職ねぇ」とか「そんな条件のトコはねぇ、もう少し煮詰めてから来てよ」とか言ってた男です。さあ絶不許。かに座の男は執念深い。
慇懃かつ傲岸な態度で接し、条件は相場を知らない振りで出来る限り無茶を。相手が「こいつ分かってねえな」という顔をしたところで隣の椅子をガーンと蹴って、
「先程からどうもあなたの態度が気に食わない。不愉快だ。失礼する！」
思い切り後ろ手に引き戸を閉めて「ふざっけんなクソ！」と店先で喚く。向こうがキチガイの相手させられて参った、と少しでも思ったのなら大勝利。そうでなくても大声出したらスッキリしたのでよし。
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問題はここから。３件目に入った不動産屋。予め電話で希望条件は伝えてあるし、内見したい物件についても資料の用意をお願いしてある。
そして資料を前にして、「是非地元のスタッフである貴方からもオススメがあれば伺いたいのですが」と口走ってしまったのが間違いだった。少し悩んだ後に担当のスタッフは「しばらくお待ちください」と残して出ていった。
……そして待たされること２５分。
いい加減店長呼びつけてやろうかと思ってた頃に担当が戻ってきた。「すいません、ネットで他の会社さんの物件も調べてました」
で、提示された他社の物件も割と魅力的。待たされはしたけどやっぱり色々観てから決めたいものね、じゃあ合わせて３件見せてもらっていいですか？という質問にOKの返事。「じゃあお車を用意してきますね」
……という言葉を聞いてから待たされること更に２０分。
ちょっと不安になってきた時にようやく担当が到着。
「申し訳ないんですが、ご案内するお部屋に行ったことがないので迷うかもしれません。お時間は大丈夫ですか？」
「正直なんですね。ええ、結構ですよ」
なんかすごい地雷を踏んだ気分だが、もうどうにでもなれ。
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けど、頭の痛くなる事態はむしろこれからだった。
・道を間違える。
・「他社の物件なので鍵を借りてきます」⇒他社の場所が分からず会社にTEL。
・運転がぎこちない⇒「実は前の会社は事故を起こして辞めることになったんです」
・物件に着いたが入り口が分からない⇒会社が話し中なので通行人に聴く。
・割引対象の物件なのにキャンペーンを理解していない。
・そもそも俺に資料を渡さず自分の手持ちにしてるもんだから俺はメモができない。
いい加減呆れてしまってその日は終了。
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翌日。昨日見た物件のうち、気になるところがあったからもう一回最後のお店を訪ねる。……まあ、当たり前だけど昨日の担当者が登場。今日こそは物件の見取り図にメモを書き入れるぞ、あと寸法計りたいからメジャーを用意してくれ、と伝える。
・移動の車中にて。「すいません、メジャー忘れちゃって……」。おまえー！
・部屋に蛾の死体が。「虫、ダメなんです」。いや、俺も駄目だけどさぁ。
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で、結局決めた部屋は一番最初の丁寧な店長さんに案内してもらった部屋……ではなく、最後にダメっぽいスタッフと一緒に見た部屋。
別に一生懸命に仕事しようとする姿が微笑ましいからだとか、蛾の死体を見た時にキャって小さく悲鳴を上げてこっちの袖を引っ張る仕草が可愛かったからとかではない。移動中に身の上話とか聴いて情が移ったからとかでもない。
……アホの子ぶりを見せることで童貞に取り入る手管だとしたら、成程よく出来ておる楠。
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引越し業者選定がまためんどくさい。
サカイは値段高い上にオペレーターも営業も態度悪いから使いたくないんだよなあ。無難なのはクロネコか。
と言っても一番最初に入った店の対応が一番まともだったんで、はじめからほぼそこで確定だったんだけどね。経験も知識も豊富な店長さんが、こっちの条件に合わせて次々と物件を提案。メリットとデメリットをポンポン挙げてくれたから比較検討もしやすかった。そもそも、名刺くれたのこの人だけだしね。
２件目はいかにも現地の老舗不動産屋。案内してくれたおばちゃんが話し好きな人で、長岡の近況をだいぶ理解できたのはありがたかったけど、物言いが歯に衣着せなさすぎだし、こっちを根掘り葉掘り聞いてくるのもなあ。
「お兄ちゃん、新潟ははじめて？」
「いえ、母が長岡出身でして。僕も前に住んでたことがあるんですよ。ただずっと関東在住でしたからこんなに雪が積もってるのは初めて見ました」
嘘はイカンよ。俺は本当のことしか言ってない。
３件目は２年前に弟のアパート探しで尋ねた時に弟の仕事と収入を聴いて鼻で笑った爺の店。接客の何たるかを教えるために、わざわざスーツ着て嘘名刺まで用意してGO。まあ、平たく言うと冷やかしです。
そして入店すると出迎えてくれたのは忘れもしない禿頭。２年前に「ふぅん、介護職ねぇ」とか「そんな条件のトコはねぇ、もう少し煮詰めてから来てよ」とか言ってた男です。さあ絶不許。かに座の男は執念深い。
慇懃かつ傲岸な態度で接し、条件は相場を知らない振りで出来る限り無茶を。相手が「こいつ分かってねえな」という顔をしたところで隣の椅子をガーンと蹴って、
「先程からどうもあなたの態度が気に食わない。不愉快だ。失礼する！」
思い切り後ろ手に引き戸を閉めて「ふざっけんなクソ！」と店先で喚く。向こうがキチガイの相手させられて参った、と少しでも思ったのなら大勝利。そうでなくても大声出したらスッキリしたのでよし。
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問題はここから。３件目に入った不動産屋。予め電話で希望条件は伝えてあるし、内見したい物件についても資料の用意をお願いしてある。
そして資料を前にして、「是非地元のスタッフである貴方からもオススメがあれば伺いたいのですが」と口走ってしまったのが間違いだった。少し悩んだ後に担当のスタッフは「しばらくお待ちください」と残して出ていった。
……そして待たされること２５分。
いい加減店長呼びつけてやろうかと思ってた頃に担当が戻ってきた。「すいません、ネットで他の会社さんの物件も調べてました」
で、提示された他社の物件も割と魅力的。待たされはしたけどやっぱり色々観てから決めたいものね、じゃあ合わせて３件見せてもらっていいですか？という質問にOKの返事。「じゃあお車を用意してきますね」
……という言葉を聞いてから待たされること更に２０分。
ちょっと不安になってきた時にようやく担当が到着。
「申し訳ないんですが、ご案内するお部屋に行ったことがないので迷うかもしれません。お時間は大丈夫ですか？」
「正直なんですね。ええ、結構ですよ」
なんかすごい地雷を踏んだ気分だが、もうどうにでもなれ。
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けど、頭の痛くなる事態はむしろこれからだった。
・道を間違える。
・「他社の物件なので鍵を借りてきます」⇒他社の場所が分からず会社にTEL。
・運転がぎこちない⇒「実は前の会社は事故を起こして辞めることになったんです」
・物件に着いたが入り口が分からない⇒会社が話し中なので通行人に聴く。
・割引対象の物件なのにキャンペーンを理解していない。
・そもそも俺に資料を渡さず自分の手持ちにしてるもんだから俺はメモができない。
いい加減呆れてしまってその日は終了。
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翌日。昨日見た物件のうち、気になるところがあったからもう一回最後のお店を訪ねる。……まあ、当たり前だけど昨日の担当者が登場。今日こそは物件の見取り図にメモを書き入れるぞ、あと寸法計りたいからメジャーを用意してくれ、と伝える。
・移動の車中にて。「すいません、メジャー忘れちゃって……」。おまえー！
・部屋に蛾の死体が。「虫、ダメなんです」。いや、俺も駄目だけどさぁ。
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で、結局決めた部屋は一番最初の丁寧な店長さんに案内してもらった部屋……ではなく、最後にダメっぽいスタッフと一緒に見た部屋。
別に一生懸命に仕事しようとする姿が微笑ましいからだとか、蛾の死体を見た時にキャって小さく悲鳴を上げてこっちの袖を引っ張る仕草が可愛かったからとかではない。移動中に身の上話とか聴いて情が移ったからとかでもない。
……アホの子ぶりを見せることで童貞に取り入る手管だとしたら、成程よく出来ておる楠。
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引越し業者選定がまためんどくさい。
サカイは値段高い上にオペレーターも営業も態度悪いから使いたくないんだよなあ。無難なのはクロネコか。
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