1月末からはじまったツアーもいよいよファイナル。割と喪失感があるけど、秋からは全公演のBD化が決定してるからありがたい。
逆に言うと、喪失感はしっかりあるんだよね。これに関してはミリオンライブ!はこれからも続いていくということが何の慰めにもならず、むしろ打ち止めにならない事実が、今この瞬間が永遠に葬られてしまうことを際だたせるというか。ミリオンスターズには成人前の子たちもいるし、そんなアイドルたちが成長していく速度はこっちの当たり前を簡単に凌駕する。
もちろん、簡単に見える裏では汗と涙と悩みと……色々あるんだろうけど、それでも彼女たちは乗り越えていくんでしょう。年かさのPは、参加権を失ってしまった自分たちの人生への挑戦をアイドルに仮託してる部分があるのかもしれないね。

導入部分がそろそろ迷走してるからさっさとライブの感想、行こう。今回はいつもみたいに全体を俯瞰するのではなく、演者ごとに感想を書いてみるよ。

・ダンサー
いきなり演者じゃないけど、今回のライブで功労者を選ぶなら彼女たちは外せないので。今まではライブBDもしくはLVでしかミリオンのライブを見たことがなかったから、生で参加するのは今回の幕張が初めて。そしてステージ全体を眺められる席だからこそ演者だけじゃなく周囲でパフォーマンスするダンサーさんに注目する機会が多かったんだけど、とにかく動きまくるのね。求ムvsマイ・フューチャーは語りぐさになるレベルだったし、それ以外にも小道具を使ったりフォーメーションを変え続けて歌ってる間ずっと踊って……1曲だけじゃなく、何曲も何曲も。覚えるだけでも大変なのは想像に余りあるし、本番では笑顔で踊り続ける、そして歓声は基本的に自分に向けられることはない、更に言うならずっと続けられるものでもない。
実感さえ出来ないレベルで大変な仕事だということに思い至ったので、いつも以上に最後のダンサー紹介で拍手をしてしまった。もう動けるデブだとか画面に映りこむと顔面偏差が下降するとか言わないよ絶対。

・浜崎奈々
幕張のライブ初参加組といえばこの人からでしょ。どんな人か事前情報ぜんぜん無かったけど、開幕の挨拶からして完全にのり子、求ムでは初舞台とは思えない度胸満点のパフォーマンス。「4.16幕張、私の勝ちってことで!」の台詞もよかった。曲全体でプロレスを表現してるのはなんとなく分かった(プロレス見たことない)けど、ミュージカルみたいで面白い構成にしてきたな!という印象。次回はマイペース☆マイウェイ歌ってくれそうだね。というか求ムを普通に歌うのは今回限りな気がする。その分すばらしい輝きだったけど。

・阿部里果
Dreaming!明けの2曲目にcut.cut.cut.って予想してた人いますかね。でもそれ以上に驚いたのは、声が完全にまかべー。
キャラの声で歌うのって難しいじゃないですか。収録以外で演技するのも難しいじゃないですか。上田麗奈とか渡部優衣とか、ライブの時のキャラ挨拶が、演じるアイドルとちょっとずれてる感じがしませんか?特に最近は「まあこんなものだろう」という安定路線になってる気がしませんか?まかべーは完全にまかべーだったんですよ。名古屋の環も凄かったけど、勝るとも劣らない出来で。てっきりソロはぽかぽかだと思ってたから、インザネだった時はおっ、と思ったし、実際に聴くとキャラの声で歌う、という点においてはこの日一番だったかなと。
圧巻だったのは「繋げて(途切れて)変えて(確かめて)……気づく」と繋がる一連のパート。一発勝負のライブでアレを完璧に再現されたらため息しか出ないよ。
アイルでも頑張ってくれたし、パーフェクト乙女ストームだったし、初ステージにして八面六臂の活躍だった。

・こっこさん
誤解を恐れず言うと、顔は整ってるし笑顔は涼しげだし、この人は本当に性格悪そうだ。disってるわけじゃない、いやdisなのかもしれないけど、この場合は褒めてる。突っ込んだり憑依させたりするのではなく冷静に一歩引いたところから朋花ちゃんを演じてる感じ、好きですよ。終演挨拶の「空を飛びながらMaria Trapを歌うのが夢」って振りでさっそく「こっこさんを空に飛ばす会」が署名運動をはじめたとかなんとか、すげーな天空騎士団。

・愛美
ライブの前にゲッサン連載中のアイドルマスターミリオンライブ!既刊3巻までを読んでたんですけど、再現性ハンパなかったですね。指輪にキスしてから振り向いて花道をステージに向かって歩いていくと奈落からせり上がってくる翼とまかべー、3人揃っての「アイル」ってシークエンス、思い出すと打鍵する指が震えるくらい興奮する。初日はアレに全部持っていかれちゃったね。
挨拶も毎回スパっと短くまとめるし(声優のライブだと珍しいよね?)、LVのカメラに手を振る茶目っ気もある。挨拶の時に遠くをまっすぐに見て背筋を伸ばして堂々としてるのを見ると、心の中は窺い知れないけどステージを自分のものにしてる。もう愛美が喋るだけでジュリアの世界になってしまうというのは流石というか、曲に入る前の囁くような「プラリネ」なんか、最高ですわ。

・大関英里
いままでは和室で義父に犯されるAVに出演してそうな雰囲気の人だなって印象が勝ちすぎてたけど(失礼すぎるのは分かってる)、2日目のMelody in scapeが本当によかった。ベー先やっぱり上手いなあぜっきーは大変だなあからの、ぜっきーも見劣りしないじゃん!という驚きは、CDで聴くと冗長で退屈にさえなるMelody in scapeをまるで別物にしてしまったなと。声だけで間が持ってしまうというか、サイリウムを振ることも出来ずにただ立ち尽くしてしまった。いままでの、ステージで傍目にもガッチガチのぜっきーではない感じ。がんばったで賞を一番あげたいアイドル。

・上田麗奈、雨宮天
この2人は大好きなんですが、幕張のパフォーマンスはいまいち。うえしゃまは顔がむくんでて身体も重そうだったので調整ミス、天さんは初日トロッコ2日目はソロ10連発の中堅という流れの中での歌唱ということもあって、立ち止まって聴かせる&惹き込む天さんの本領が発揮できなかった気がする。まあこの2人は福岡のパフォーマンスが最高だったのでまだ救いがある。

・渡部優衣
ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーンのダンスが最高だわ。長い脚を伸ばしてのステップはゆい㌧にしか出来ないパフォーマンスで、特に間奏時のが好き。

・麻倉もも
「こんばんはー」「四字熟語って言うんですよ」等の発言を耳にするとPはみんな孫を見るような瞳をするという。ただ、もちょも成人女性だということを忘れてはいけない。髪型を変えることで大人っぽい初日、子供っぽい2日目と二度美味しさを演出してくれましたね。丸顔だからツーテールが似合ってて、うっかりすると目の前でHave a nice tripしてるのは本当に星梨花なんじゃないか、俺はジュニオールなんじゃないかと錯覚してしまう(しない)。
冗談はさておくとしても、綺麗になったね。童顔だから10年後も綺麗なままでいそう。移り変わりの激しい現在の声優業界で10年後に思いを致すことに意味があるかはともかく。

・藤井ゆきよ
もちょゴンドラであがった悲鳴とと木戸ちゃんの頭ポンポン。本人も泣き虫なのに、流石は最年長だった。2日目のキチガイ10連ソロ祭り、豪華ではあったけど体力が削れまくってたせいでフローズン・ワードの頃にはこっちの集中ができてなかったのが残念。アフタースクール・パーリータイムを陽とするならフローズン・ワードは陰。ころめぐの二面性を表してるようですごく好きな曲なんだよなあ。

・木戸衣吹
正統派美少女っぽく成長してるなあというのと、同世代の中では経験積んできてるからか図太くなってきてるなあという印象だった。終演時の挨拶で直前の人が(確か、たかみな。馬場このみへの思いを語ってた)長尺を取ってたのに気を回してかサラッと流したところで年齢とのギャップを感じてたんだけど、それだけに武道館発表で泣いちゃうのは安心した。
とはいえ木戸ちゃんも来年には成人しちゃうのよね。夜空に輝く星座のように、で魅せた妖艶な手つきと表情は2年前の1stLiveには無かったもの。Time and Tide wait for No man.

・Machico
個人的には声の癖が強すぎて、上手く使わないとデュオやユニットのバランスを壊す存在だと思ってる。苦手な声質でもある。ただ感情の込め方は上手くて……アイルに関しては演出含めてグッと来るものになってたけど、アライブファクターはちょっと。静香と翼のアイドルバトル!って演出だと感じたけど、自分の中ではLTD03のドラマパートの印象から、千早とその背中に追い縋ろうとする静香の曲だと捉えてたのも大きいかな。
本人のパフォーマンスが凄かったのは間違いなくて、アイルの他にも初日にゆい㌧と組んだ深層マーメイド、2日目にベー先と演ったマリオネットの心は特に心にズドンと来た。
押し殺した囁きも弾けるような昂りも、気分屋で天才肌で、純粋で真っ直ぐな翼にピッタリで、アイルの「回り道はちょっと苦手だよ」とか「勝算なんて無くったって構わない」って歌詞が本当にしっくり来て……纏まらないからこの項終わるね。

・田所あずさ
Catch my dreamはゲッサンのおかげでかなり好きになりました。2日目のハルカナミライもゲッサンでの未来と静香の関係性に想いを馳せると思わず微笑んでしまう。あと、初日も2日目もゲストだけでなくキャストを気遣うような様子が見られたのは良かった。「皆さん楽しんでますかー?」はライブでよくある問いかけだし、愚問というか「全然楽しくない」「もう帰る」なんて選択肢は選びようがないけど、ミリオンスターズを振り返っての「みんなも楽しんでる?」ってのは実にいい。キャストがゲストを一方的に楽しませるだけの関係ではなく、キャストも楽しいゲストも楽しい空間にしたい、というころあずの決意表明に思えた。

・山崎はるか
やっぱりミリオンのセンターはこの人だよなあ、という安心感がある。ゆい㌧のように身体に恵まれたわけでもなく、うえしゃまのような動きのキレがあるわけでもなく、みっくの流麗さを備えているわけでもない。でも、ぴょん吉のダンスはダイナミックで、なにより華がある。
ころあずのような声量があるわけでもなく、ベー先のような技巧を持っているわけでもなく、Machicoのような歌への没入感がある訳でもない。でも、ぴょん吉の歌を聴くと会場が盛り上がってみんな元気に、笑顔になる。
リーダー制を採用して2ヶ月半に渡るツアーをみんなで繋いできた最終公演で、「やっぱりこの人こそ!」と思わせてくれるのは本当に大きいというか、「Growing storm!」「素敵なキセキ」「未来飛行」と会場を巻き込んで盛り上げてくれるのは、みんなで創るのがライブなんだ!という意思表示にも見えてとにかく圧巻。武道館でもぐいぐい引っ張っていって欲しい。ころあずと2人のリーダーはバランスが取れてて本当に良かったです。

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秋以降のBD発売が本当に待ち遠しい。個人的にはツアー全体でのベストは福岡公演。ココロ☆エクササイズに絵本、Shooting StarsにPrecious Grainなどとにかく聴きどころが多かった。ボーッと流していい曲なんて一つも無かったくらい。
幕張のプラリネ→アイル、Melody in scape。大阪の風花、Blue Symphony。名古屋の初恋バタフライ(贔屓)も良かった。どれももう一度見たいし、行けなかった仙台の君だけの欠片やSTANDING ALIVE、ライアー・ルージュも楽しみ。
ミリオンライブ!はこれからも走り続けるし、プロデューサーもアイドルに置いていかれないようしっかりしなきゃね。

アイドル・プロデューサーの皆さん、2ヶ月半お疲れ様でした。武道館は現地に行きたいなあ……。

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