断捨離って難しいですよね。いやまあ、断捨離に挑戦したこともないし興味もないんですけど。
……どうも誤解されてるらしいんですが、僕がモノを捨てるのって断捨離とは思想的にかなりの隔たりがありますよコレ。
今日はそこんとこ含めて皆さんに廃棄の楽しみ方を紹介したいと思います。

で、まずは断捨離をggってみました。
不要な物を断ち、捨てることで、物への執着から離れ、自身で作り出している重荷からの解放を図り、身軽で快適な生活と人生を手に入れることが目的である。
うん。ごめん、思ったほど自分の考え方とかけ離れてないわ。でもこれで日記が終わりだとダンシャリアンとかいう不名誉極まりない称号を得てしまいかねないから続けるね。あくまでもこっちは楽しみで捨ててるんであって、意識高い系ではないのだ。

まずね、僕はモノが嫌いだから捨てたことって殆ど無いんですよ。捨てる理由はたいてい1つ。
「捨てることで所持することより大きな効用が得られるから」

まあ、これは煎じ詰めれば誰だって一緒なんですけどね。ゴミを捨てれば部屋がキレイになって嬉しい。「いや大事なものを引っ越しで捨てたのマジ辛かったぞ」って人も、引っ越さなければもっと大変だったわけじゃないですか。毎朝2時間かけて転勤先に通います?捨てて正解、比較の問題でしかないんです。

とはいえ、割り切れない思いを抱く人もいると思います。そういった時は考え方を変えてみましょうよ。僕の場合は捨てることで得られる効用が大きく分けて2つありまして。
1.「捨てる」ことで可能性を得られる
2.「捨てる」ことで所有が完成する


1.から見ていきましょうか。これは物心双方のキャパシティの問題ですね。まず第一に所有するスペースは限られている。極端な話、まともに生活しようと思ったらワンルームで漫画本を3000冊も持ってられないわけです。アニメを週に30本も見るような心の余裕は無いわけです。
経済学に「限界効用逓減の法則」ってあるじゃないですか。公務員試験でかじっただけなんですけど、あれ我が意を得たりというか、本当に凄い話ですよね。新鮮味が薄れるとだんだん刺激が無くなってきちゃう、義務感で見続けるアニメや棚に並べるだけの本。それらを切り捨てることで自分の目の前に突然手付かずの荒野が広がるとしたら。
そりゃ「俺はアニメをこれだけ見てる」って実績や棚に並んだ背表紙を見てウットリする心もありますよ。これも単に比較の問題で、そのスタイルを続けることと別のスタイルを獲得すること、どっちがより愉しいか、それだけの話なんです。


んで、2.です。大学の頃に「買って満足、遊んで満足、捨てて満足」って三段活用を周りに薦めたところまったく理解を得られなかったんですよね。そもそも「捨てる」って選択肢があるのはモノを完全に支配してる証拠じゃないですか。借りものは捨てられませんよね?共同で使ってるものを勝手に捨てたら非難轟々ですよね?捨てる自由を行使できるのは自分がルーラーである証なんですよ。
ここまでだと単なるタイラントですが、じゃあ私は歴史上の暴君よろしく奴隷に討たれてしまうんでしょうか。例えば、大事なものをうっかり失くしてしまったら、意図せず壊してしまったらそれはモノに一矢報いられたことになるんじゃないでしょうか。
そもそも、ネロもカラカラも引き際を誤ったんです。勝ち逃げすればいい。失う前に、壊れる前に自分の意志で捨てる、壊す。
消耗品なんかはもちろん予備を買っておきますけど、壊れたら一瞬でも嫌な気分になりますよね。だから自分にイニシアティブがあるうちに次に乗り換える。

当然、捨てた結果「あのDVD見たいなー捨てなきゃよかった」とか「あのゲームにプレミア付いてるじゃん」とか思うこともありますよ。でもそれは楽しみに転化できる。なんといっても強制されたんじゃなくて自分で選んだんですから、「やべー捨てるの早かったわー(笑)」とか、そもそも「買い直す」って選択だって取れるんです。そして気づいていないだけで「あのDVD別に見直す機会ないな」「あのゲームは時とともに価値が消えたな」ってことは、失敗よりもっとずーっと多い筈。


このへんはモノを捨てる捨てないだけじゃなくって趣味とか生き方にも応用できるかもしれないですね。習慣になってるような趣味を続けることが本当に愉しいのか?この仕事を辞めて転職する方がより大きな効用を得られるんじゃないか?固い頭で硬直した思考のままだとといざ壁にぶつかっった時に逃げ場が無くなっちゃいますから、「趣味なんていつでも辞められる」「人生なんていつでも捨てられる」と考えてた方が、心の余裕が得られますね。

------------------------------------
じゃあ一口に「効用」といってもどんな基準で捨てるものを選んでるかというと、僕は以下の項目を総合判断する感じですね。

熱中性:そのコンテンツからどれだけの興奮を得ているか
持続性:その興奮はどれだけ続く見込みか
手軽さ:そのコンテンツから興奮を引き出すのにどれだけの時間を使うことになるか
(ランニング)コスパ:そのコンテンツを続けるためにどれだけのランニングコストがかかるか
再取得性:そのコンテンツを再び手に入れるのにどれだけのコストがかかるか
現在価値:世間ではどの程度の価値であるか

例えば、「てさぐれ!旅もの(DVD)」で考えてみましょう。
熱中性:まあ高い。へごの服が可愛いし、作画が珍しく良かった。
持続性:低い。2~3回も見れば満足。
手軽さ:高い。特典込み2時間程度(だったと思う)。
コスパ:高い。DVD1枚きりだ。
再取得性:そこそこ。あまり数が出回らないだろうから高騰する可能性も若干。
現在価値:駿河屋で2500円買い取りでした。
結論:楽しかったが持続性が低く現在価値が高いので処分する。続編企画も進行中らしいので、そっちはそっちで買う予定。棚に欠けが出来るのは気にしない。

もう一つ、ジョギングで考えてみましょう。
熱中性:そこそこ。テンション上がるし1回で12キロくらい走るのでダイエットにも効果ありそう。
持続性:高い。長く続けるほど楽しくなる。
手軽さ:高い。1回2時間弱。
コスパ:まあ高い。年1回シューズを買い換えるほか、3年に1回タイツを買う程度。
再取得性:高い。しばらく休んでもすぐに復帰できる。
現在価値:高い。職場でも「趣味」として受け入れられやすい。
結論:いつでも止められるし再開できるので仕事が忙しくなったらやらない(現に4~5月はほとんど走ってない)が、現在価値が高いので捨てる理由は無い。

さらにMtGについても。
熱中性:高い、が最新エキスパンション「イニストラードを覆う影」は心底気に食わない。
持続性:高い。何年続けてるんだって話で。
手軽さ:低い。カードの整理、デッキ構築、情報収集……時間がいくらあっても足りない。
コスパ:極めて低い。たまにする2人対戦のために3000円のカードを4枚買ったりする。
再取得性:低い。絶版カードの値上がり、ゼロから新環境に入るには10万円くらいかかる。
現在価値:極めて流動的だが手持ちのカードをすべて処分すれば20万くらいにはなりそう。
結論:コスパが悪いので止める、が再取得が大変なのでカードは処分はしない。

------------------------------------
時間がない!とか新しいことをはじめたい!とか、悩んだときにはこのスタンダードを適用して取捨選択をしてます。そんなわけでMtGはしばらく手仕舞いです(今回の結論)。

いやー、イニストラードを覆う影が本当に合わないんですよ。
まず調査が駄目、環境にアーティファクトと相互作用を形成するものがもっとあればいいんだけど、現状だと後付けキャントリップだけで、本当に面白みがないデザイン。
さらに変身カードが嫌い。いちいち条件達成ごとにスリーブから取り出して入れなおす煩わしさもさることながら、狼男のイラストに幅がなくて、眼で楽しめるところが少ない。
そしてマッドネス・共鳴者が嫌い。これはもうオデッセイブロックの頃から手札をコストにするってのが生理的に受け付けないからアウト。そしてマッドネスが流行ると手札破壊が下火になるのもマイナス。ハンデスは好きなので。
潜伏も嫌い……というかこれキーワードにする必要あった?威迫やアンブロより弱く調整したつもりなんだろうけど、彼我のパワーにばかり目がいって、怪物の持つ不気味さとかフレーバーな要素は薄くなってる気がするよ(公式でも失敗だったって言ってた気がするけど)。

長々と語ってきたけどオチがこれでいいんだろうか。まあ、MtGはこれからも続くからカラデシュで……カラデシュも好きになる要素があんまりなさそうなんだよなあ。レガーサ行ってくれないかなあ。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索