PartⅡの追記から参りましょうか。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
全体の大まかな流れはPartⅡ通じて変わらず。横須賀公演は昼のみ参加だったけど、企画のコーナーでクリスマスソングを披露。愛理がWUG本編とは大違いなクオリティで「寒い夜だから…」を歌ってたのが良かったですね。
しかし25年も前の曲なのにようやる、というかtrfの一般認知度ってどんなものなんだろう。当時は流行りまくってたし自分も好きだったからCD買ってたんだけど……と思って調べたら、せいぜい1996年までしか追いかけてなくて、それからもずっと活動してたことに驚いた。なんとなくglobeにバトンタッチしてフェードアウトのイメージがあるのよね。3ヶ月連続リリースからBRAND NEW TOMORROWまで間が空いたのと、高校入ってアニソン聴き始めたのと、曲調や歌い方に飽きちゃったのもある。一番好きな曲は「寒い夜だから…」、一番好きなアルバムは「dAnce to positive」。アルバムって既存曲にオマケを収録したディスカウント商品じゃなく、曲順やアレンジを含めてひとまとまりの作品なんだ、ってはじめて意識させられた名盤ですよこれは。
そして、アンコールで披露された雨上がりのミライ!イントロが流れて歌い出しまでの刹那に湧き上がった感情、沸血、曲を理解した瞬間の感謝と無声の歓喜。最初に好きになった声優ユニットと最近好きになった声優ユニットが共に舞台を降りる間際に、相手のホームグラウンドでカバーし合う(ミルキィは仙台公演で極上スマイルをカバー)。感動はしたけど涙はなく、ただ嬉しかった。流行りの言葉は表現の放棄だから使わないぞと誓ってはいるものの、これはもう「エモい」と言うのが最も正鵠を射ている。
夜公演ではFINAL LIVEの開催(予想していた)と、会場がSSAであること(予想できるか!)が発表されて、忘年会からほろ酔いでの帰り道、電車内で思わず真顔。
岩手公演が「香耶によるLIVE」だったことから、KADODEは各公演に主役が決まってるんだろうな仙台公演は愛ちゃんが主役なんだろうなってことと、単純に3月までユニット活動続けるのにLast Liveが2月ってことはないだろとは思ってたんですよ。でも会場は、記念に武道館立たせてあげたいけど会場抑えられないだろうし、現実的にはメッセかパシフィコ、背伸びするならI-1アリーナに引っ掛けて横アリかなーと思ってたらSSA。劇中再現にしたって無理がある。はっきり言って絶対に埋まらない。それこそ劇場版みたいに下手の一角だけが緑のサイリウムを振ってるという事態になりかねないと思う。けど、ここまで来たらどうなろうと応援するだけだね。会場の半分が空いてるなら声を2倍出せばいい。1/4しか埋まらなかったらサイリウムを両手に持とう。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
追加分の感想が思ったより長くなったけど、熊本公演の感想いきましょう。
1/5朝、飛行機に乗るのは5~6年ぶり。楽天がシーズン無敗というマー君の活躍で優勝した年に北海道へ行ったのが直近かな。これまでは新潟空港・羽田空港を使ってたので初成田です。予約した便はwebで発券ができないから45分前までに発券を済ませてね、遅くとも30分前までには済ませてね!って書いてあったけど、別に犯罪者じゃないんだし現地へサッと行ってパッと発券してスッと搭乗すればいいや機内で待ちたくないしー。と思ってました。予定では成田空港着がフライトの20分前。ただ前日に調べたらJRの駅から搭乗口のあるゲートまで10分ほど歩くらしい。流石に余裕を持って1本早い電車に乗ったらこれがギリッギリのギリッギリ。係員に追い立てられるように機内へ転がり込んで熊本へGO。
……まあ、整備確認で実際の発進時刻は予定の20分遅れだったんですが。
旅行は嫌いじゃないけど、観光地はあんまり興味なくて、楽しみはもっぱら知らない街を歩くこと。駅から繁華街に向かったり裏手の住宅地を散策したり、それぞれの地元民が使うようなスーパーや駅ナカ、商店街をウロウロするのが楽しい。都市ごとに特色や設計思想を感じられて、言葉にはできないけど同じ日本でも空気が全然違う。普段自分が暮らしてる世界の外にも、生きてる・生活してる人がいるんだなあって当たり前のことをあらためて意識するのが楽しい。
ただ、残念ながら今回訪ねた熊本市はあまり好みの街じゃなかったです。駅前から熊本城へのメインストリートに活気が無くて、繁華街は整地中の地区が広く、一方で飲み屋と風俗店がひしめく区画はゴミゴミしてて夜になると歌舞伎町もかくやってレベルの人出。入ったコンビニは3件とも店員の声に張りがなくて聞き取りづらかったし、路上喫煙をちらほら見かけるのもいただけない。
吉能を育んでくれた街だから好きになりたかったけど、もう行くこともないでしょう。ガチ恋勢じゃないから吉能と一緒になってご両親に挨拶という可能性も無いですし。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
会場の熊本市民会館シアーズホーム夢ホールは1時間前に人でいっぱい。とりあえず物販に並ぶも、すぐ買える印象の強いWUGの物販にしては珍しい人の量!というか、物販開始2時間弱で購入者特典が無くなるわ新規アイテムのウインドブレイカーは無くなるわで驚いた。そして並んでるうちにラバーストラップも次々と売り切れ。面白いのはラバストの売れ方で、どれもいいデザインだし欲しいもの3つくらいに絞っておけばまあ買えるだろうと高を括ってた順に売り切れた。少女交響曲もBtBも人気あるなあ……。楽曲人気もそうだし、みんなの思い出補正もあるかもね。
影ナレは佳乃と実波が熊本の名物について青山吉能さんに相談するというもの。「KADODEの扉は閉じるためのものじゃなくて開くためのものだと思う」みたいなセリフがあって、めっちゃいいこと言うじゃん!と思ったら影ナレの脚本書いたのまゆしぃだった。この子の書くホンもっと読みたいよ、ラジオのコーナーに自ら寄稿したときもやたらレベル高い文章だったし。
大田さんが正月から喉潰すんじゃねえのってくらい熱くワグナーに語りかけて会場が温まったところで、リーダーのいくぞ!がんばっぺ!Wake Up,Girls!の号令とともに舞台の幕が上がった。というか、正確には紗幕が落ちた。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
以下セトリ。()は夜の部。
1.少女交響曲
2.素顔でKISS ME
MC
3.7 Girls War(7 Senses)
4.言の葉 青葉(雫の冠)
MC
5.僕らのフロンティア(One In A Billion)
6.One In A Billion(恋で?愛で?暴君です!)
企画コーナー
7.カケル×カケル feat.チーム西日本
8.わたしの樹
「Wake Up, Girls! YOSINO AOYAMA」
9.HIGAWARI PRINCESS(PRINCESS Yoshino ver.)
10.16歳のアガペー
MC
11.言葉の結晶
MC
12.Beyond the Bottom
13.タチアガレ!
14.TUNAGO
EN1.Polaris
EN2.地下鉄ラビリンス
MC
EN3.極上スマイル
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
開幕が「少女交響曲」ってのはパワーがある。しかもステージ演出はFANTASIAから継続で、最後にスポットライトが消えて7人のシルエットが電飾で真紅に染ったステージに映えるところは最高にカッコいい。
「素顔でKISS ME」は普段聴かないけど(ステージ演出も歌詞が流れるだけで、この曲に関しては初出から演出がいまいちスタイリッシュにならない印象)、美海による「履きなれないヒールを投げつけ 今夜のヒールはどっちよ」の振りだけは好き。
TV版のOP/EDを挟んでタイアップ曲のコーナー。昼の1曲目が「僕らのフロンティア」で、ははあこれは2曲目が暴君なんだなと思ったらまさかの異世界食堂。え、だって皆さんが着てるのそれ暴君衣装じゃないですか。
一応、夜はこのコーナーで暴君やったし昼も最後のMCで、
吉能「私やりたいことがあるんだよね!みんなで合唱したい!」
茉祐「いやそんな急に無茶な」
愛理「練習が必要だと思うんだけど」
吉能「そう言いつつフォーメーションについてくれるんだよねみんな(笑)」
という茶番を挟んで暴君の合唱。サビだけだったけど、面白い試みだった。夜は同じ流れで「言の葉 青葉」を合唱したけど、こっちは岩手でプロがやってるからなー。
そして本日の企画。ずっと宣言してたとおり、吉能による「熊本ならでは」が披露される。ステージにはまゆしぃ、七海と吉能が残り、6年前、活動をはじめる前に飛行機で通っていた頃の回想を劇形式で進めていく。3人で撮ったプリクラの話や、よく行った空港のお店、最終便が近い人からキャリーバッグを引きずってダッシュした思い出を語る。
3人で「カケル×カケル」をカバーして、舞台に独り残った吉能が「わたしの樹」を噛みしめるように歌い上げる。熊本の風景や生まれてからデビュー前の青山吉能メモリアル写真をバックに落ちサビでは7人全員で合唱する流れは昼もジーンと来たんだけど、七海が「涙で前が見えない状態で歌った」と語るその真価は夜の部。「昨日の朝3時までかけて書いていた」というワグナーへの手紙を朗読する吉能。
そこに綴られていたのは故郷・熊本を嫌っていたこと。そこに生まれたことの恨みや、母に辛く当たった日々、東京で仕事を終えて熊本空港に着くたびに「熊本に戻ってきてしまった」という暗い想いを抱えた日々のこと。ただ、上京してしばらく経つけど、いまだに乗り換えは上手くできないし東京の美味しいお店も知らない。離れてみて熊本が大切なHOMEだと分かって、そんな熊本を嫌ってしまったことへの懺悔。そしてワグナーのみんなは故郷を大事にしてね、という願い。
厳格な親に育てられて、それでも小学生のうちにミルキィホームズのオーディションに応募するような吉能がどんな思いで東京に焦がれた青春時代を過ごしたか、そして夢を叶えてからも週末飛行機組という制約を抱えて自らを「レアキャラ」と自虐しなければならなかったか。
上京してくる地方民は大なり小なり都会への羨望と地元への鬱屈した想いを持ってるもんだと思うし、悩みのレベルとかそういうのは置いておいて、同じ悩みを抱えてたからすごく刺さった。
でも悪いことばかりじゃないよね、地方出身だからこそ、自分が過ごした思い出の場所は引っ越すたびに増えていくし、故郷を想う唄には一層感動できる。WUGの楽曲だと「TUNAGO」は望郷の曲に分類されるんだろうけど、歌詞が抽象的すぎてピンと来ないんだよな。東北復興への誓いがメインテーマというか。
吉能は、正月に企画コーナーで客席から大ブーイングされる夢を見てメソメソしてたそうだけど、実際には拍手喝采だったね。夜公演最後のMCでもWUGちゃんたちが吉能へのメッセージを次々に口にしてた。
美海は「自分なら夢の話みたいなネガティブなことは言えないし、そんな事を言っちゃう正直さがよっぴーの魅力」だと涙を浮かべながら。七海は「よっぴーは底辺ズのリーダーでもあるけど、本当に底辺だったらこんなことできない!」と。美佑は「よっぴーがリーダーでよかった!これからもよろしくね!」と。まゆしぃは「吉能には言いたいことがいっぱいあるから詳しくはブログに書くけど、こいつは自分の弱さを強みにする術を持ってて、それを無自覚にやってるのが許せん!」と。愛ちゃんは「よっぴーはいつも私たちを巻き込んで、引っ張っていってくれる」と。香耶は「よっぴーのことをみんなに話したいというより、私はよっぴーと話したいことがたくさんある」と。
本当に愛されてるリーダーなんだなってのは、衣装チェンジの時間に披露された「Wake Up, Girls! YOSINO AOYAMA(写真のスライド)」に寄せられたメンバーから吉能への言葉でもひしひしと感じた。しかしこのスライド、素直に吉能の写真を順番に映してくれればいいものを、変に凝ってたのが気に入らない。バラバラのピースが少しずつ1枚の写真になったり、上下分割された写真が元の位置に戻っていったり、顔の一部がモノクロになったり。人の顔写真で、少なくとも今日の主役の写真でやることではない。技工に拘って顔写真にハサミを入れるのは失礼だと思わなかったのか。
閑話休題。
HIGAWARI PRINCESSでは今までの素敵なステッキをファンシーな日傘に持ち替え、新衣装を披露。この衣装、フリルの付いたスカートはキュートな一方で、上半身はボリュームが少なくて動きやすそう。そういう衣装だと愛ちゃんのキレとか美佑の動きの大きさ、まゆしぃの運動量が目立つ。特にライブ後半だとダンスできない組はヘロヘロだったりするし……。
この3人は今回、アンコールの「地下鉄ラビリンス」で間奏中にステージを降りて2階席まで一気に駆け上がりラップ部分のコール&レスポンスを煽って再びダッシュでステージに戻るという離れ業までこなした。汗っかきの美佑はオペラグラスではっきり分かるくらい前髪がぺったりだったね。
オペラグラスといえば昼の部はずっと像がぼやけるなーというのが気になってた。それどころか眠くて……正確には横になりたくて仕方ないし、最後の極上スマイルはもうよく覚えてない。こりゃ仮眠しなきゃなと、食べる気にならなかった昼ごはんをキャンセルしてチェックインを済ませベッドに腰を下ろしてはっきりと理解したのが、単純に具合が悪いだけだってこと。夜公演の開演40分前に目を覚ましたけど体が重い。二の腕が痺れる。脚がだるい。無理せずベッドで休んでいようかとも悩んだけど、これで倒れても月曜日は有給を入れてるし、と頑張ってよかった。
ただ、もう自分の身体が長距離移動と昼夜2回に付いていけないんだろうなというのは理解しつつある。ここ最近は特に健康面で不安になることが多いから、これからは歳を自覚して趣味と付き合っていくことにしましょう。
WUGちゃんみんなで紆余曲折の末にタイトルを決めたSSA、想い出のパレード」は万全の体調で臨みたい。なんか途中で厨ニっぽくなったりしたらしいけど候補を聞いてみたかったな。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
そういえば新曲は各公演で順に発表らしく、熊本公演では「言葉の結晶」を披露。今までのWUG曲とは全く違うリズム(WUGよりは「君とプログレス」とか「Jewelry Wonderland」っぽさを強く感じる曲)だったので、作曲:広川恵一は納得。ダンスも静と動のメリハリが強調されてて、今までで一番難しいんじゃないか?って印象を受けた。最後に黄色い照明が一筋スーッとステージに落ちて消えていく演出も含めて、クールでかっこいい曲だったよ。
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全体の大まかな流れはPartⅡ通じて変わらず。横須賀公演は昼のみ参加だったけど、企画のコーナーでクリスマスソングを披露。愛理がWUG本編とは大違いなクオリティで「寒い夜だから…」を歌ってたのが良かったですね。
しかし25年も前の曲なのにようやる、というかtrfの一般認知度ってどんなものなんだろう。当時は流行りまくってたし自分も好きだったからCD買ってたんだけど……と思って調べたら、せいぜい1996年までしか追いかけてなくて、それからもずっと活動してたことに驚いた。なんとなくglobeにバトンタッチしてフェードアウトのイメージがあるのよね。3ヶ月連続リリースからBRAND NEW TOMORROWまで間が空いたのと、高校入ってアニソン聴き始めたのと、曲調や歌い方に飽きちゃったのもある。一番好きな曲は「寒い夜だから…」、一番好きなアルバムは「dAnce to positive」。アルバムって既存曲にオマケを収録したディスカウント商品じゃなく、曲順やアレンジを含めてひとまとまりの作品なんだ、ってはじめて意識させられた名盤ですよこれは。
そして、アンコールで披露された雨上がりのミライ!イントロが流れて歌い出しまでの刹那に湧き上がった感情、沸血、曲を理解した瞬間の感謝と無声の歓喜。最初に好きになった声優ユニットと最近好きになった声優ユニットが共に舞台を降りる間際に、相手のホームグラウンドでカバーし合う(ミルキィは仙台公演で極上スマイルをカバー)。感動はしたけど涙はなく、ただ嬉しかった。流行りの言葉は表現の放棄だから使わないぞと誓ってはいるものの、これはもう「エモい」と言うのが最も正鵠を射ている。
夜公演ではFINAL LIVEの開催(予想していた)と、会場がSSAであること(予想できるか!)が発表されて、忘年会からほろ酔いでの帰り道、電車内で思わず真顔。
岩手公演が「香耶によるLIVE」だったことから、KADODEは各公演に主役が決まってるんだろうな仙台公演は愛ちゃんが主役なんだろうなってことと、単純に3月までユニット活動続けるのにLast Liveが2月ってことはないだろとは思ってたんですよ。でも会場は、記念に武道館立たせてあげたいけど会場抑えられないだろうし、現実的にはメッセかパシフィコ、背伸びするならI-1アリーナに引っ掛けて横アリかなーと思ってたらSSA。劇中再現にしたって無理がある。はっきり言って絶対に埋まらない。それこそ劇場版みたいに下手の一角だけが緑のサイリウムを振ってるという事態になりかねないと思う。けど、ここまで来たらどうなろうと応援するだけだね。会場の半分が空いてるなら声を2倍出せばいい。1/4しか埋まらなかったらサイリウムを両手に持とう。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
追加分の感想が思ったより長くなったけど、熊本公演の感想いきましょう。
1/5朝、飛行機に乗るのは5~6年ぶり。楽天がシーズン無敗というマー君の活躍で優勝した年に北海道へ行ったのが直近かな。これまでは新潟空港・羽田空港を使ってたので初成田です。予約した便はwebで発券ができないから45分前までに発券を済ませてね、遅くとも30分前までには済ませてね!って書いてあったけど、別に犯罪者じゃないんだし現地へサッと行ってパッと発券してスッと搭乗すればいいや機内で待ちたくないしー。と思ってました。予定では成田空港着がフライトの20分前。ただ前日に調べたらJRの駅から搭乗口のあるゲートまで10分ほど歩くらしい。流石に余裕を持って1本早い電車に乗ったらこれがギリッギリのギリッギリ。係員に追い立てられるように機内へ転がり込んで熊本へGO。
……まあ、整備確認で実際の発進時刻は予定の20分遅れだったんですが。
旅行は嫌いじゃないけど、観光地はあんまり興味なくて、楽しみはもっぱら知らない街を歩くこと。駅から繁華街に向かったり裏手の住宅地を散策したり、それぞれの地元民が使うようなスーパーや駅ナカ、商店街をウロウロするのが楽しい。都市ごとに特色や設計思想を感じられて、言葉にはできないけど同じ日本でも空気が全然違う。普段自分が暮らしてる世界の外にも、生きてる・生活してる人がいるんだなあって当たり前のことをあらためて意識するのが楽しい。
ただ、残念ながら今回訪ねた熊本市はあまり好みの街じゃなかったです。駅前から熊本城へのメインストリートに活気が無くて、繁華街は整地中の地区が広く、一方で飲み屋と風俗店がひしめく区画はゴミゴミしてて夜になると歌舞伎町もかくやってレベルの人出。入ったコンビニは3件とも店員の声に張りがなくて聞き取りづらかったし、路上喫煙をちらほら見かけるのもいただけない。
吉能を育んでくれた街だから好きになりたかったけど、もう行くこともないでしょう。ガチ恋勢じゃないから吉能と一緒になってご両親に挨拶という可能性も無いですし。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
会場の熊本市民会館シアーズホーム夢ホールは1時間前に人でいっぱい。とりあえず物販に並ぶも、すぐ買える印象の強いWUGの物販にしては珍しい人の量!というか、物販開始2時間弱で購入者特典が無くなるわ新規アイテムのウインドブレイカーは無くなるわで驚いた。そして並んでるうちにラバーストラップも次々と売り切れ。面白いのはラバストの売れ方で、どれもいいデザインだし欲しいもの3つくらいに絞っておけばまあ買えるだろうと高を括ってた順に売り切れた。少女交響曲もBtBも人気あるなあ……。楽曲人気もそうだし、みんなの思い出補正もあるかもね。
影ナレは佳乃と実波が熊本の名物について青山吉能さんに相談するというもの。「KADODEの扉は閉じるためのものじゃなくて開くためのものだと思う」みたいなセリフがあって、めっちゃいいこと言うじゃん!と思ったら影ナレの脚本書いたのまゆしぃだった。この子の書くホンもっと読みたいよ、ラジオのコーナーに自ら寄稿したときもやたらレベル高い文章だったし。
大田さんが正月から喉潰すんじゃねえのってくらい熱くワグナーに語りかけて会場が温まったところで、リーダーのいくぞ!がんばっぺ!Wake Up,Girls!の号令とともに舞台の幕が上がった。というか、正確には紗幕が落ちた。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
以下セトリ。()は夜の部。
1.少女交響曲
2.素顔でKISS ME
MC
3.7 Girls War(7 Senses)
4.言の葉 青葉(雫の冠)
MC
5.僕らのフロンティア(One In A Billion)
6.One In A Billion(恋で?愛で?暴君です!)
企画コーナー
7.カケル×カケル feat.チーム西日本
8.わたしの樹
「Wake Up, Girls! YOSINO AOYAMA」
9.HIGAWARI PRINCESS(PRINCESS Yoshino ver.)
10.16歳のアガペー
MC
11.言葉の結晶
MC
12.Beyond the Bottom
13.タチアガレ!
14.TUNAGO
EN1.Polaris
EN2.地下鉄ラビリンス
MC
EN3.極上スマイル
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
開幕が「少女交響曲」ってのはパワーがある。しかもステージ演出はFANTASIAから継続で、最後にスポットライトが消えて7人のシルエットが電飾で真紅に染ったステージに映えるところは最高にカッコいい。
「素顔でKISS ME」は普段聴かないけど(ステージ演出も歌詞が流れるだけで、この曲に関しては初出から演出がいまいちスタイリッシュにならない印象)、美海による「履きなれないヒールを投げつけ 今夜のヒールはどっちよ」の振りだけは好き。
TV版のOP/EDを挟んでタイアップ曲のコーナー。昼の1曲目が「僕らのフロンティア」で、ははあこれは2曲目が暴君なんだなと思ったらまさかの異世界食堂。え、だって皆さんが着てるのそれ暴君衣装じゃないですか。
一応、夜はこのコーナーで暴君やったし昼も最後のMCで、
吉能「私やりたいことがあるんだよね!みんなで合唱したい!」
茉祐「いやそんな急に無茶な」
愛理「練習が必要だと思うんだけど」
吉能「そう言いつつフォーメーションについてくれるんだよねみんな(笑)」
という茶番を挟んで暴君の合唱。サビだけだったけど、面白い試みだった。夜は同じ流れで「言の葉 青葉」を合唱したけど、こっちは岩手でプロがやってるからなー。
そして本日の企画。ずっと宣言してたとおり、吉能による「熊本ならでは」が披露される。ステージにはまゆしぃ、七海と吉能が残り、6年前、活動をはじめる前に飛行機で通っていた頃の回想を劇形式で進めていく。3人で撮ったプリクラの話や、よく行った空港のお店、最終便が近い人からキャリーバッグを引きずってダッシュした思い出を語る。
3人で「カケル×カケル」をカバーして、舞台に独り残った吉能が「わたしの樹」を噛みしめるように歌い上げる。熊本の風景や生まれてからデビュー前の青山吉能メモリアル写真をバックに落ちサビでは7人全員で合唱する流れは昼もジーンと来たんだけど、七海が「涙で前が見えない状態で歌った」と語るその真価は夜の部。「昨日の朝3時までかけて書いていた」というワグナーへの手紙を朗読する吉能。
そこに綴られていたのは故郷・熊本を嫌っていたこと。そこに生まれたことの恨みや、母に辛く当たった日々、東京で仕事を終えて熊本空港に着くたびに「熊本に戻ってきてしまった」という暗い想いを抱えた日々のこと。ただ、上京してしばらく経つけど、いまだに乗り換えは上手くできないし東京の美味しいお店も知らない。離れてみて熊本が大切なHOMEだと分かって、そんな熊本を嫌ってしまったことへの懺悔。そしてワグナーのみんなは故郷を大事にしてね、という願い。
厳格な親に育てられて、それでも小学生のうちにミルキィホームズのオーディションに応募するような吉能がどんな思いで東京に焦がれた青春時代を過ごしたか、そして夢を叶えてからも週末飛行機組という制約を抱えて自らを「レアキャラ」と自虐しなければならなかったか。
上京してくる地方民は大なり小なり都会への羨望と地元への鬱屈した想いを持ってるもんだと思うし、悩みのレベルとかそういうのは置いておいて、同じ悩みを抱えてたからすごく刺さった。
でも悪いことばかりじゃないよね、地方出身だからこそ、自分が過ごした思い出の場所は引っ越すたびに増えていくし、故郷を想う唄には一層感動できる。WUGの楽曲だと「TUNAGO」は望郷の曲に分類されるんだろうけど、歌詞が抽象的すぎてピンと来ないんだよな。東北復興への誓いがメインテーマというか。
吉能は、正月に企画コーナーで客席から大ブーイングされる夢を見てメソメソしてたそうだけど、実際には拍手喝采だったね。夜公演最後のMCでもWUGちゃんたちが吉能へのメッセージを次々に口にしてた。
美海は「自分なら夢の話みたいなネガティブなことは言えないし、そんな事を言っちゃう正直さがよっぴーの魅力」だと涙を浮かべながら。七海は「よっぴーは底辺ズのリーダーでもあるけど、本当に底辺だったらこんなことできない!」と。美佑は「よっぴーがリーダーでよかった!これからもよろしくね!」と。まゆしぃは「吉能には言いたいことがいっぱいあるから詳しくはブログに書くけど、こいつは自分の弱さを強みにする術を持ってて、それを無自覚にやってるのが許せん!」と。愛ちゃんは「よっぴーはいつも私たちを巻き込んで、引っ張っていってくれる」と。香耶は「よっぴーのことをみんなに話したいというより、私はよっぴーと話したいことがたくさんある」と。
本当に愛されてるリーダーなんだなってのは、衣装チェンジの時間に披露された「Wake Up, Girls! YOSINO AOYAMA(写真のスライド)」に寄せられたメンバーから吉能への言葉でもひしひしと感じた。しかしこのスライド、素直に吉能の写真を順番に映してくれればいいものを、変に凝ってたのが気に入らない。バラバラのピースが少しずつ1枚の写真になったり、上下分割された写真が元の位置に戻っていったり、顔の一部がモノクロになったり。人の顔写真で、少なくとも今日の主役の写真でやることではない。技工に拘って顔写真にハサミを入れるのは失礼だと思わなかったのか。
閑話休題。
HIGAWARI PRINCESSでは今までの素敵なステッキをファンシーな日傘に持ち替え、新衣装を披露。この衣装、フリルの付いたスカートはキュートな一方で、上半身はボリュームが少なくて動きやすそう。そういう衣装だと愛ちゃんのキレとか美佑の動きの大きさ、まゆしぃの運動量が目立つ。特にライブ後半だとダンスできない組はヘロヘロだったりするし……。
この3人は今回、アンコールの「地下鉄ラビリンス」で間奏中にステージを降りて2階席まで一気に駆け上がりラップ部分のコール&レスポンスを煽って再びダッシュでステージに戻るという離れ業までこなした。汗っかきの美佑はオペラグラスではっきり分かるくらい前髪がぺったりだったね。
オペラグラスといえば昼の部はずっと像がぼやけるなーというのが気になってた。それどころか眠くて……正確には横になりたくて仕方ないし、最後の極上スマイルはもうよく覚えてない。こりゃ仮眠しなきゃなと、食べる気にならなかった昼ごはんをキャンセルしてチェックインを済ませベッドに腰を下ろしてはっきりと理解したのが、単純に具合が悪いだけだってこと。夜公演の開演40分前に目を覚ましたけど体が重い。二の腕が痺れる。脚がだるい。無理せずベッドで休んでいようかとも悩んだけど、これで倒れても月曜日は有給を入れてるし、と頑張ってよかった。
ただ、もう自分の身体が長距離移動と昼夜2回に付いていけないんだろうなというのは理解しつつある。ここ最近は特に健康面で不安になることが多いから、これからは歳を自覚して趣味と付き合っていくことにしましょう。
WUGちゃんみんなで紆余曲折の末にタイトルを決めたSSA、想い出のパレード」は万全の体調で臨みたい。なんか途中で厨ニっぽくなったりしたらしいけど候補を聞いてみたかったな。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
そういえば新曲は各公演で順に発表らしく、熊本公演では「言葉の結晶」を披露。今までのWUG曲とは全く違うリズム(WUGよりは「君とプログレス」とか「Jewelry Wonderland」っぽさを強く感じる曲)だったので、作曲:広川恵一は納得。ダンスも静と動のメリハリが強調されてて、今までで一番難しいんじゃないか?って印象を受けた。最後に黄色い照明が一筋スーッとステージに落ちて消えていく演出も含めて、クールでかっこいい曲だったよ。
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