はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック(安藤 俊介)
2019年8月22日 読書評価:☆☆☆☆★
結構、なるほどと思わせることが書いてあった。特に「人は自分より弱い相手か自分を許してくれそうな人を選んで怒っている」についてはギクリ。そんな甘え、かっこ悪いよね、と気づかせてくれる。
怒りをタイプ分けして傾向と対策を示してくれるのも◯。
今日から心を入れ替えて、感情に振り回されない人間になろうと思う。ゴータマくんも「深く冷たく何者も見通せず波も立たない湖のような人であれ」って言ってるしね。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
・怒りっぽい人は怒ることが癖になってる人。生来怒りっぽいのではなくて、出来事に反応する時に、怒りの感情が使いやすいから、怒りの感情で今まで対処してきたから惰性で(=癖で)怒っている。
・子供の頃から怒りの感情に触れ続けると、大人になってもそれを選びやすくなる。良し悪しではなくて、単純に最も触れている感情が最も使いやすいと刷り込まれてしまうから。虐待されて育った子供が大人になって虐待する側に回るって話を聞いたことがあるでしょう?まさにそれ。
・つまり「怒りっぽい」というのは刷り込みや癖なのだから、分析して対処すれば治すことができる。
・別に怒ること自体は悪いことではない。ただ、「怒ってしまった」は手癖に抗えてない、コントロールできてないから駄目。「怒ると決めて怒った」が理想。反射的にカッとなるのではなく、収支を比較分析してそのタイミングで「怒り」を選択すること、これが大事。
・そもそも怒りのシステムは、事態発生→意味付け→怒りの感情が生まれるという段階を経ている。この意味付けがポイント。
「つらい」「悲しい」「寂しい」「不安」などネガティブな意味付けが行われれば心のコップの水かさが増し、溢れてしまうと怒りに繋がる。大事なのは起こる前の感情(一次感情)をどう捉えるかということ。
怒っている人への対処でも、「この人は何に対して怒っているのか(何がこの人のネガティブな感情を刺激したのか)」を掴んでそこを認めてあげることが大事。例えば無職の人が噛み付いてきたときに、自分が惨めで怒っているのか将来が不安で怒っているのかで対処は異なる。
・「意味付け」についてもう一つ。この「意味づけ」は個人の価値観を反映している。そして怒りの正体とは自分の信じる「~べき」が目の前で裏切られた!ことへの反応。と考えると、「~べき」は人によって立場によって全く変わるのだから、まずはそこに考えが及ばないとね。
・marioさんは「公明正大」タイプ。正義感が強く、自分には裁く権利がないものでも自分の価値観で裁かないと気が済まない、自分の正義のためなら法を曲げてもよいと考えている、自分が周囲を正しく導かなければ、という使命感がある。
キーワードは「道徳心」「正義感」「倫理観」「裁き」「マナー」「しつけ」
改善のためには、まず裁判官や警察官でもない限り自分には他者を裁く権利が無いことを何度でも確認すること。そして以下の怒り分類トレーニングがおすすめ。
軸β:対象は重要なこと or 重要ではないこと
軸α:自分が怒ることで対象を変えられる or 変えられない
重要かつ変えられることは叱って変えさせる。このときただ怒るだけはなく、いつまでに、どの程度の水準まで、ということも決めておく。
重要ではないが変えられることを、この瞬間に君が怒ってまで変える必要があるか?
重要だけど変えられないことは現実として受け入れるしかない。
重要ではないし変えられもしないことは気にしても仕方ない。忘れなさい。
自分はこのうち、重要ではないし変えられもしないことで度々頭に血が上るのが駄目。しかもニュース見てコメンテーターの態度が不遜だと怒ったり、「これ最高に楽しい、無限に遊べる」ってつぶやきに対して無限なワケないだろ言葉は正しく扱え!って憤ったり、北海道出身のアイマスキャラの語尾が「~だべ」になってると開発陣はどうせ都会出身で、田舎者はこんな喋り方するんだろ?って馬鹿にしてるに違いない、差別主義者め!って激昂したりする。今もキーボード叩きながらカッとなって腹に力が入ってるけども、こういうところをスルーできるようにしないとね。
対策
・毎日アンガーログをつける。
アンガーログとは……いつ、どこで、何があって、どう思ったか、その時の怒りは10段階で何番目?ということを記録したもの。記録することによって冷静になれる(特に怒りの段階を評価するのは冷静さを取り戻すきっかけになる)こと、後日の分析に役立てることが目的。
・ムッとしたら6秒待つ。怒りの感情は6秒しか持続しないため。
・コーピングマントラ(それを唱えれば怒りが雲散霧消する、と思い込むための呪文)を決めておく
・自分の理想とする人を常に想定して、そのとおりに振る舞ってみる。あの人ならこんな時どうするだろうか、怒るだろうか。
・駄目な人を見たら理想を100点としてこの人は何点くらいだろうか、70点もあれば十分じゃないか、と視点を切り替えてみる。
・五代友厚(怒りっぽかった大隈重信の友人)の手紙にいいことが書いてある。
1.たとえ間違っていても相手の愚説・愚論を最後まで聞きなさい。
3.怒気・怒声を発するのを控えなさい
5.自分が嫌っている人にも、つとめて交際を広げなさい
(2.4は略)
・相手の行動に点数をつける。こっちが挨拶しても大きな声で返事が返ってくるのを100点とするなら、会釈のみ返すのは60点?なら及第点じゃない?怒ることはないよね?
・人は恐怖や不安を感じると、その原因ではなく、基本的に「自分より弱い人」「自分を許してくれそうな人」に怒るのだ。これって要するに八つ当たりなんだけど、それって恥ずかしいよね?それを意識しよう。
結構、なるほどと思わせることが書いてあった。特に「人は自分より弱い相手か自分を許してくれそうな人を選んで怒っている」についてはギクリ。そんな甘え、かっこ悪いよね、と気づかせてくれる。
怒りをタイプ分けして傾向と対策を示してくれるのも◯。
今日から心を入れ替えて、感情に振り回されない人間になろうと思う。ゴータマくんも「深く冷たく何者も見通せず波も立たない湖のような人であれ」って言ってるしね。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
・怒りっぽい人は怒ることが癖になってる人。生来怒りっぽいのではなくて、出来事に反応する時に、怒りの感情が使いやすいから、怒りの感情で今まで対処してきたから惰性で(=癖で)怒っている。
・子供の頃から怒りの感情に触れ続けると、大人になってもそれを選びやすくなる。良し悪しではなくて、単純に最も触れている感情が最も使いやすいと刷り込まれてしまうから。虐待されて育った子供が大人になって虐待する側に回るって話を聞いたことがあるでしょう?まさにそれ。
・つまり「怒りっぽい」というのは刷り込みや癖なのだから、分析して対処すれば治すことができる。
・別に怒ること自体は悪いことではない。ただ、「怒ってしまった」は手癖に抗えてない、コントロールできてないから駄目。「怒ると決めて怒った」が理想。反射的にカッとなるのではなく、収支を比較分析してそのタイミングで「怒り」を選択すること、これが大事。
・そもそも怒りのシステムは、事態発生→意味付け→怒りの感情が生まれるという段階を経ている。この意味付けがポイント。
「つらい」「悲しい」「寂しい」「不安」などネガティブな意味付けが行われれば心のコップの水かさが増し、溢れてしまうと怒りに繋がる。大事なのは起こる前の感情(一次感情)をどう捉えるかということ。
怒っている人への対処でも、「この人は何に対して怒っているのか(何がこの人のネガティブな感情を刺激したのか)」を掴んでそこを認めてあげることが大事。例えば無職の人が噛み付いてきたときに、自分が惨めで怒っているのか将来が不安で怒っているのかで対処は異なる。
・「意味付け」についてもう一つ。この「意味づけ」は個人の価値観を反映している。そして怒りの正体とは自分の信じる「~べき」が目の前で裏切られた!ことへの反応。と考えると、「~べき」は人によって立場によって全く変わるのだから、まずはそこに考えが及ばないとね。
・marioさんは「公明正大」タイプ。正義感が強く、自分には裁く権利がないものでも自分の価値観で裁かないと気が済まない、自分の正義のためなら法を曲げてもよいと考えている、自分が周囲を正しく導かなければ、という使命感がある。
キーワードは「道徳心」「正義感」「倫理観」「裁き」「マナー」「しつけ」
改善のためには、まず裁判官や警察官でもない限り自分には他者を裁く権利が無いことを何度でも確認すること。そして以下の怒り分類トレーニングがおすすめ。
軸β:対象は重要なこと or 重要ではないこと
軸α:自分が怒ることで対象を変えられる or 変えられない
重要かつ変えられることは叱って変えさせる。このときただ怒るだけはなく、いつまでに、どの程度の水準まで、ということも決めておく。
重要ではないが変えられることを、この瞬間に君が怒ってまで変える必要があるか?
重要だけど変えられないことは現実として受け入れるしかない。
重要ではないし変えられもしないことは気にしても仕方ない。忘れなさい。
自分はこのうち、重要ではないし変えられもしないことで度々頭に血が上るのが駄目。しかもニュース見てコメンテーターの態度が不遜だと怒ったり、「これ最高に楽しい、無限に遊べる」ってつぶやきに対して無限なワケないだろ言葉は正しく扱え!って憤ったり、北海道出身のアイマスキャラの語尾が「~だべ」になってると開発陣はどうせ都会出身で、田舎者はこんな喋り方するんだろ?って馬鹿にしてるに違いない、差別主義者め!って激昂したりする。今もキーボード叩きながらカッとなって腹に力が入ってるけども、こういうところをスルーできるようにしないとね。
対策
・毎日アンガーログをつける。
アンガーログとは……いつ、どこで、何があって、どう思ったか、その時の怒りは10段階で何番目?ということを記録したもの。記録することによって冷静になれる(特に怒りの段階を評価するのは冷静さを取り戻すきっかけになる)こと、後日の分析に役立てることが目的。
・ムッとしたら6秒待つ。怒りの感情は6秒しか持続しないため。
・コーピングマントラ(それを唱えれば怒りが雲散霧消する、と思い込むための呪文)を決めておく
・自分の理想とする人を常に想定して、そのとおりに振る舞ってみる。あの人ならこんな時どうするだろうか、怒るだろうか。
・駄目な人を見たら理想を100点としてこの人は何点くらいだろうか、70点もあれば十分じゃないか、と視点を切り替えてみる。
・五代友厚(怒りっぽかった大隈重信の友人)の手紙にいいことが書いてある。
1.たとえ間違っていても相手の愚説・愚論を最後まで聞きなさい。
3.怒気・怒声を発するのを控えなさい
5.自分が嫌っている人にも、つとめて交際を広げなさい
(2.4は略)
・相手の行動に点数をつける。こっちが挨拶しても大きな声で返事が返ってくるのを100点とするなら、会釈のみ返すのは60点?なら及第点じゃない?怒ることはないよね?
・人は恐怖や不安を感じると、その原因ではなく、基本的に「自分より弱い人」「自分を許してくれそうな人」に怒るのだ。これって要するに八つ当たりなんだけど、それって恥ずかしいよね?それを意識しよう。
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