中学生の頃にプレイした。あの頃はアニメがまだやってなくて、原作小説はどのくらいだったかなあ……ヴェゼンディの闇とかその辺だった気がするけど覚えてないや。というかサブタイトル言われて分かる人がどれだけいるんだ。ズーマ再登場のあたりだよね?

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頻繁ってわけじゃないけどイベントで一枚絵を使ったり、ステータス画面にキャラの全身像入れたり戦闘中の状態で表情が変わったり、原作で出てきた魔法も豊富に収録されててキャラゲーとしては合格点。
スレイヤーズ!世界でも腕利きの一行を成長が要のRPGというジャンルでどう表現するのかと思ったら、リナは記憶喪失で魔法をすべて忘れてしまった!という荒業。序盤の仲間はキャニーやらクレアやらすぺしゃるのキャラばっかりで、そんなに強くないのにも説得力がある。一方で同じく序盤に加入するナーガは当然強いんだけど、言うことを効かないNPCでザコ相手に強力な魔法をバンバン使うから早々にガス欠になってしまう。そして最初から高レベルだが一切成長しないという「まあナーガだしな……」とプレイヤーが納得する落とし所にしてるのは見事。
ただ、おかげでいつものメンツが揃うのは終盤も終盤。ラスダン2つ前のボス戦でガウリィ、ラスダン1つ前の導入でアメリア、そのボスでゼルが加入するから実質4人で暴れられるのはラストだけということになる。
これに関してはEDでキャラクターがメタい発言でツッコんだ上で自由なPTで冒険できるEXステージが用意されてるから一定の救済にはなるけど、戦力がカツカツでレベル上げしながらギリギリ戦ってきた相棒ってどう考えても加入期間が長いレミーになっちゃうんだよなあ、あの人斬り魔。

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お話は当時のノリでギャグを散りばめつつ各地で起こる騒動に巻き込まれつつ進めていく原作通りのスレイヤーズ!・スタイル。ただし悲しいかな圧倒的に筆力不足。
弟がはじめてRPGツクールで製作したRPGってこれくらい文章が適当だったよなあと思い出させるクオリティに思わず閉口。住人の何気ない台詞はちゃんとスレイヤーズ!なだけに、本筋になると急に説明口調になったりこっちがイベントを読み飛ばしたのかと疑わしくなるような飛躍があったりと残念極まる。

ダンジョンの作りが雑なのも、RPG作り慣れてないチームの作品なんだなと感じさせる。極端に短かったり、十字路が連続するうえに見渡せる範囲が狭くエンカ率が高くリレミトが無いせいで不快度が高くなってたりボスシンボルのかなり手前でイベント→強制戦闘に入るから事前回復ができなかったり、宝箱の中身がまったく魅力的でなかったり。

武器・防具・道具の意義が薄いのも問題。特に道具はHP回復アイテムが何種類もあるんだけどリカバリィとリザレクションの消費MPが異常に低いうえにどのアイテムより回復量があるからまず使うことが無い。武器は序盤以降買い替えの必要が無い。リナは初期に手に入る装備が唯一魔法攻撃力に+修正があるし、他のメンツは初期装備が強い。防具は影響が小さすぎて買い換える必要がないし、それまで防御+10とか+20だったのに最後に買えるミスリルメイルで120も上がる。しかもそれだけ上がっても硬くなったと感じられないバランス(後述)。

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以上の通りシステムにかなりの問題を抱えるこのゲーム、ただ一番ダメなのは壊滅的な戦闘のバランス。
こっちのHPが600程度のときに食らうダメージが敵によって2~8だったり200~400だったりする。同じダンジョンで。
こっちが与えるダメージもかなり極端。各魔法への耐性が設定されてるとは推測されるものの、地水火風や黒魔法・精霊魔法・魔族特攻みたいな単純なものじゃない。ガーヴ・フレアやブラム・ブレイザーみたいな単体魔法は特に弱く感じられて、素早く敵を倒すと経験値にボーナスが入る仕様と相まって不遇。攻撃魔法だけで30種類弱出てくるのに使い分ける必要は薄く、序盤はフリーズ・ブリッド、中盤はダルフ・ゾーク、終盤はラグナ・ブラストを撃ってみるのが安定。
そもそもリナの魔法が活躍できるのは主に雑魚戦で、各ボス相手はダメージが稼ぎ辛い上に被ダメも大きいので肉壁になることが多い。というのも全体的にボスが強すぎるうえに運ゲーなのが問題で、こっちのHPが1800くらいの段階でボスの攻撃1が単体に30、攻撃2が単体に600、攻撃3が全体に1500だったりする。一方で回復魔法のリカバリィの回復量は単体1300程度(レベル係数増加あり)、リザレクションは単体9999回復でコストも低い。シルフィールは加入時のMPが600くらいなのに消費20でリザレクションを全体にかけられるので、ボス戦ではシルフィールがずっと回復しながらリナがゾンビアタックしつつレミーのクリティカルにかける戦法(通常攻撃だとダメージ0~300、クリティカルで3000)が終盤まで続く。
ただ終盤まで辿り着いてしまえばしめたもので、ガウリィはほぼ最速行動で全体にノーコスト即死攻撃ができる。成功率も体感6割以上はあって、しばしば一手で敵を全滅させる。アメリアはノーコスト全体攻撃、ゼルガディスは魔法を消費と攻撃力2倍で撃てる。3人共Lv99HP9999で、その後のボス相手だと最強の攻撃魔法であるドラグ・スレイブを覚えてさえ役に立たないリナは完全に回復役に回る。

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愚痴ばかり書いてしまった。ファンアイテムとしては、パッケージの絵がいいし説明書の挿絵も悪くない。プレイせずに持っておくのが正解でしょう。次は口直しにチートコード全開で魔装機神やりますか。ジンオウがガイストカッターで即殺してくる印象が強すぎるだけなんだけど。

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