「ロッキー」見ました
2021年1月10日 日常バーグハンバーグバーグの記事で扱ってたので。名作だって話ですし。
☆事前知識
1985年ハリウッド公開。監督はスティーブン・スピルバーグ。主人公は負けっぱなしの冴えないボクサー。生卵を飲む。グレーのパーカーを目深に被り、自転車を漕ぐトレーナーに先導されながらシャドーボクシングをしつつロードワーク。なんやかんやあって因縁の相手エイドリアンと戦い、最終ラウンドでクロスカウンターを合わせながら「エイドリアーン!」と叫ぶ。
「ボクサー」と「生卵」しか合ってなかった。「ロッキー」はロッキー山脈にちなんだボクシング用語、ジャイアントキルみたいな意味だと思ってたんだけどストレートに主人公の名前でしたね。というかエイドリアン、女性て。そんなエイリアンみたいな名前だと学校でいじめられない?いじめられた結果、内気で動物にしか心を開かない地味子になったんじゃない?
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
好きなキャラはガッツォさん。金貸しとして(倫理面はさておき)プロ意識を持って仕事しつつ、ちゃんと部下のロッキーには目をかけてて、試合が決まったらポーンとお金くれる筋が通ってる人。試合見に来てね、って誘ったらちゃんと応援に来てくれるのもいい。
エイドリアンの兄は粗にして野なうえ卑でもあるような男で正直しかめっ面しながら見てたんですが、自分が仕事でも家庭でも成功できていない、という自己認識から、自分を置いて幸せそうな妹と急にラッキーが転がり込んできた(ように見える)ロッキー相手に当たり散らして逆に妹から「誰がアンタの面倒見てあげてると思ってるの!」と返されて泣いちゃうシーンは身につまされるというか、予想外の方向から刺された気分。
ロッキーからロッカーを取り上げてクズの人生だと吐き捨てたジムのトレーナーが、ロッキーにチャンスが転がり込んでくるや「俺の知識と経験でお前をサポートしてやる」と擦り寄ってきたのには辟易したし、俺には全盛期なんてなかったぜ、何もなかった!10年も俺を助けてくれなかったくせに今頃ノコノコ出てくんな、ってロッキーが一喝して追い返したところは爽快だった。だからその後をロッキーが追いかけて和解したシーンは意味不明で、フィルム飛んでない?と巻き戻してしまったり。
自分はロッキーの立場になってもトレーナーを許せず、チャンピオン相手に速攻でKO負けしてこんなもんだと納得する人生にしかならないんだろうなと一人で頷いてた。ロッキーはちっぽけな意地よりも人生を変えるチャンスに縋れる男だった。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
Amazonでレンタルしたので、見終わった後でブラウザに戻ったとき目に入ったのが「ジャンル:アクション」の文字。うーん、アクションではないだろう……時間を割いたのはエイドリアンとの恋模様だし。ではラブストーリーかというと作品のテーマはそっちじゃなくて、普段目にすることがない、学も金も無く底辺で生きる男にも生活があってコミュニティがあって恋もして意地もあって……というところだと思った。最終的にロッキーは勝ってアメリカンドリームを掴むことじゃなく「最後までKOされずに立っていられたら自分がゴロツキじゃないって証明できるんだ」ってことを目標にする。ここがすごく良かった。自分の人生の価値を自分で決める、勝っても40ドルしか貰えない、弱い債務者を脅して回る金貸しの手先で治安の良くない場所に住んで30歳になるゴロツキが、周りの評価じゃなくて自分の価値観で自分を支配するシーン。
対戦相手のアポロも最初はロッキーを舐めてたけど、1ラウンド目でダウンを奪われたりクリーンヒットを当てたのに立ち上がってこられたり、最後は追い詰められてたりで「リターン・マッチは無しだ」ってロッキーのファイトを認めるのがカタルシス。
そして件の「エイドリアーン!」。勝敗アナウンスを遠くに聞きながら恋人の名を叫ぶロッキー。勝ち負けなどどうでもいい、自分の定めた目標を達成したぞ、俺は自分をゴロツキじゃないと再定義できたぞ、という喜びを誰より先に伝えたい、といういいラストでしたね。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
エイドリアンはツリ目でメガネで地味なショートボブとかいう卑屈なオタク男にだけは受けそうな格好だったのに、最終的にやたら垢抜けたのには思わず、色を知る年齢か!ってなった。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
個人的に今回見てみようかなと思った一番の決め手は時間。119分。2時間で見られる!素晴らしい!どんないい話でも上映時間140分とかになると顔がゆがむし、180分くらいになると見る候補から外してしまう。集中力がない人間には娯楽でさえ二時間を超えると苦痛になる。
☆事前知識
1985年ハリウッド公開。監督はスティーブン・スピルバーグ。主人公は負けっぱなしの冴えないボクサー。生卵を飲む。グレーのパーカーを目深に被り、自転車を漕ぐトレーナーに先導されながらシャドーボクシングをしつつロードワーク。なんやかんやあって因縁の相手エイドリアンと戦い、最終ラウンドでクロスカウンターを合わせながら「エイドリアーン!」と叫ぶ。
「ボクサー」と「生卵」しか合ってなかった。「ロッキー」はロッキー山脈にちなんだボクシング用語、ジャイアントキルみたいな意味だと思ってたんだけどストレートに主人公の名前でしたね。というかエイドリアン、女性て。そんなエイリアンみたいな名前だと学校でいじめられない?いじめられた結果、内気で動物にしか心を開かない地味子になったんじゃない?
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好きなキャラはガッツォさん。金貸しとして(倫理面はさておき)プロ意識を持って仕事しつつ、ちゃんと部下のロッキーには目をかけてて、試合が決まったらポーンとお金くれる筋が通ってる人。試合見に来てね、って誘ったらちゃんと応援に来てくれるのもいい。
エイドリアンの兄は粗にして野なうえ卑でもあるような男で正直しかめっ面しながら見てたんですが、自分が仕事でも家庭でも成功できていない、という自己認識から、自分を置いて幸せそうな妹と急にラッキーが転がり込んできた(ように見える)ロッキー相手に当たり散らして逆に妹から「誰がアンタの面倒見てあげてると思ってるの!」と返されて泣いちゃうシーンは身につまされるというか、予想外の方向から刺された気分。
ロッキーからロッカーを取り上げてクズの人生だと吐き捨てたジムのトレーナーが、ロッキーにチャンスが転がり込んでくるや「俺の知識と経験でお前をサポートしてやる」と擦り寄ってきたのには辟易したし、俺には全盛期なんてなかったぜ、何もなかった!10年も俺を助けてくれなかったくせに今頃ノコノコ出てくんな、ってロッキーが一喝して追い返したところは爽快だった。だからその後をロッキーが追いかけて和解したシーンは意味不明で、フィルム飛んでない?と巻き戻してしまったり。
自分はロッキーの立場になってもトレーナーを許せず、チャンピオン相手に速攻でKO負けしてこんなもんだと納得する人生にしかならないんだろうなと一人で頷いてた。ロッキーはちっぽけな意地よりも人生を変えるチャンスに縋れる男だった。
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Amazonでレンタルしたので、見終わった後でブラウザに戻ったとき目に入ったのが「ジャンル:アクション」の文字。うーん、アクションではないだろう……時間を割いたのはエイドリアンとの恋模様だし。ではラブストーリーかというと作品のテーマはそっちじゃなくて、普段目にすることがない、学も金も無く底辺で生きる男にも生活があってコミュニティがあって恋もして意地もあって……というところだと思った。最終的にロッキーは勝ってアメリカンドリームを掴むことじゃなく「最後までKOされずに立っていられたら自分がゴロツキじゃないって証明できるんだ」ってことを目標にする。ここがすごく良かった。自分の人生の価値を自分で決める、勝っても40ドルしか貰えない、弱い債務者を脅して回る金貸しの手先で治安の良くない場所に住んで30歳になるゴロツキが、周りの評価じゃなくて自分の価値観で自分を支配するシーン。
対戦相手のアポロも最初はロッキーを舐めてたけど、1ラウンド目でダウンを奪われたりクリーンヒットを当てたのに立ち上がってこられたり、最後は追い詰められてたりで「リターン・マッチは無しだ」ってロッキーのファイトを認めるのがカタルシス。
そして件の「エイドリアーン!」。勝敗アナウンスを遠くに聞きながら恋人の名を叫ぶロッキー。勝ち負けなどどうでもいい、自分の定めた目標を達成したぞ、俺は自分をゴロツキじゃないと再定義できたぞ、という喜びを誰より先に伝えたい、といういいラストでしたね。
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エイドリアンはツリ目でメガネで地味なショートボブとかいう卑屈なオタク男にだけは受けそうな格好だったのに、最終的にやたら垢抜けたのには思わず、色を知る年齢か!ってなった。
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個人的に今回見てみようかなと思った一番の決め手は時間。119分。2時間で見られる!素晴らしい!どんないい話でも上映時間140分とかになると顔がゆがむし、180分くらいになると見る候補から外してしまう。集中力がない人間には娯楽でさえ二時間を超えると苦痛になる。
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